下期から基本設計 新庁舎 地域医療センター内に建設(行方市)

[2025/5/23 茨城版]
 行方市は、本年度から新庁舎整備に向けた基本設計業務に着手する。第1回定例会では庁舎の位置について、なめがた地域医療センター敷地内とする条例改正案を可決した。当初予算には基本設計委託料7030万円を確保しており、下半期にも委託する見通し。発注方法はプロポーザル方式が有力。27年度内に着工し、29年度末の工事完了を目指す。

 新庁舎の整備は北浦、玉造庁舎の耐震性能の不足のほか、3庁舎の修繕費・維持管理費の増加、バリアフリー化への対応などの課題を受けてのもの。建設地は防災拠点としての安全性、市民の利便性、まちづくりとの関連性、現実性と経済性などを考慮し、なめがた地域医療センターを選定した。

 新庁舎には▽窓口・案内機能▽執務・福利厚生機能▽市民協働・市民交流・情報発信機能▽議会機能▽その他の機能──を盛り込む。ロビーやキッズスペース、授乳室などの市民共用部の面積を確保するため、延べ床面積は7100平方m程度を確保する。

 整備方針については[1]センター内の旧救急救命センターを改修し、議場や市民窓口などの不足分を増築[2]救命センターを解体し、跡地に新庁舎を新築──の2案を比較検討している。救命センターは06年3月に竣工し、構想ははRC造5階建て延べ面積5547平方m。今後2-3回程度庁舎建設市民会議を開催し、方針を決定する見込み。

 現在のところ、改修・増築の場合は本体工事や付属棟、外構工事費、設計監理委託料、移転費などで41億7000万円を見込む。工期は24カ月を想定している。

 新築の場合は本体工事費が増大するほか、既存施設の解体工事と造成工事が加わり、事業費は63億2000万円、工期は30カ月と試算した。このほか、どちらの場合も職員駐車場の用地取得費と整備工事費で3億4000万円を予定。規模は300台、約8000平方mを計画する。

 当初予算には基本設計委託料に加えて、設計者選定支援や基本設計支援を行うCM(コンストラクション・マネジメント)業務委託料1億7028万円(29年度までの債務負担行為含む)を設定。今後は25-26年度で基本設計、26-27年度で実施設計を策定し、早ければ27年度から建設工事にとりかかる。なお、財源については合併特例債活用期間の延長措置を図る。

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