自衛隊庁舎を新築設計 多賀城と船岡の駐屯地(東北防衛局)
[2025/6/20 宮城版]
東北防衛局は最適化事業(既存施設の更新等)に伴う建て替えで、陸上自衛隊多賀城駐屯地に庁舎などを新設するため、総合設計業務を委託する。この業務には船岡駐屯地の隊庁舎新設に関する設計なども含めており、19日に一般競争入札の手続きを公告した。10月17日に開札する。多賀城駐屯地の新庁舎建設工事や船岡駐屯地の新隊庁舎建設工事は、ECI方式ではなく通常の一般競争入札で来年度以降に発注する見通し。
19日付で公告したのは「多賀城外(7)隊庁舎新設等総合設計」。多賀城駐屯地の庁舎と自転車置場2カ所、霞目駐屯地のボイラー室、船岡駐屯地の隊庁舎と自転車置場、仮設庁舎について、新設の基本・実施設計をまとめる。このほか、3つの駐屯地における解体設計も含む。
各施設の規模は、多賀城駐屯地の庁舎がRC造6階建て延べ約9500平方m、自転車置場がそれぞれS造平屋約140平方m、霞目駐屯地のボイラー室がS造平屋約240平方m、船岡駐屯地の隊庁舎がRC造4階建て延べ約5800平方m、自転車置場がS造平屋約130平方m、仮設庁舎がS造3階建て延べ約3000平方m。
総合設計業務の履行期間は2027年3月15日まで。入札の参加資格は単体企業か設計JVで、東北防衛局に競争参加を希望していることなど。単体は防衛省から測量・建設コンサルタント等業務の「建築コンサルタント」がA等級、JVの代表者は「建築コンサルタント」か「土木コンサルタント」がA等級の資格認定を受けていることや、一級建築士事務所の登録があることなどが条件。
JVの構成員は測量・建設コンサルタント等業務の「建築」、「土木」、「電気」、「機械」、「通信コンサルタント」のいずれかがB等級以上であることなどを求める。なお、代表者が「土木コンサルタント」の場合、代表者以外の構成員に「建築コンサルタント」がA等級を含めることとする。
参加申請書や技術資料は7月31日まで受け付け、9月3日に資格確認を通知する。入札書は9月30日~10月2日に受け付ける。
最適化事業は、全国の各基地・駐屯地などに保有されている約2万3000棟の建物やライフライン等を対象に、構造強化、再配置・集約化、老朽改修、省エネ対策などを進める。宮城県内は建て替えの対象が360棟、改修の対象が105棟となっている。
多賀城駐屯地は建て替えが41棟と改修が11棟、霞目駐屯地は建て替えが35棟と改修が8棟、船岡駐屯地は建て替えが44棟と改修が8棟を計画。今回は建て替えのうちの一部について総合設計を委託する。