複合施設でにぎわい拠点に 新庁舎の基本設計 総事業費は112億円と試算(高根沢町)

[2025/6/28 栃木版]

 高根沢町は、新庁舎整備の基本設計を公表し、これに対する意見募集を開始した。それによると、これら施設は町民に長く親しまれる「にぎわい拠点」となることを目指す。新庁舎および複合施設棟はRC造3階建て、延べ9349平方mとし、物価上昇分も見込んだ総事業費に112億2750万円と試算する。盛り込む機能は庁舎機能や保健センターのほか、スポーツ専用のメインアリーナ、文化活動等に使えるサブアリーナを整備する。また広場を機能的に配置し、町民広場の一体利用を促す。今後は寄せられた意見も踏まえて、実施設計を策定する。

 新庁舎等建設基本設計では、新たに庁舎、保健センター機能をもつ新庁舎とスポーツ専用のメインアリーナ、文化音楽活動等多用途に活用できるサブアリーナの複合施設を3階建てで整備する。また付属棟として、書庫・倉庫等を平屋建てで計画。概算建設工事費は約81億円で、このほか外構工事に約4.2億円を見込んでいる。解体等も含む総事業費は当初、105億0300万円を見込んでいたが、2026年度物価上昇分を見込んだ総事業費を112億2750万円と試算する。

 複合施設の庁舎部分はRC造(一部PC造)とし、アリーナ等の複合施設部分についてはRC造(一部SRC造)とした。延床面積は9349.20平方mの3階建てとなっている。

 町は庁舎整備にあたり、日常的な居場所と活動の場が融合する「にぎわい拠点」をつくることを目指し▽誰もが利用しやすく親しみやすい▽災害に強く防災拠点となる▽将来的な変化を見据えた▽環境に配慮し経済的-な庁舎を基本方針とした。

 配置計画は、町民広場の一体利用を促す利用配置として、北側の県道宇都宮烏山線から延びる道路を軸線とし、東側に既存のたんたん広場を拡張した広場空間を配置。西側に建築建物と駐車場を配置することで、庁舎からたんたん広場を介して、町民広場全体に視線・活動が広がる構成とする。付属棟は新庁舎のバックヤードとなる西側に配置し、連携を重視している。また、既存のイチョウの木はシンボルツリーとして残した。

 メインアプローチとなる西側道路に正対するように建物の主出入口を設け、その前面に駐車場を配置することで、視認しやすくアクセスし易い駐車場計画とした。また、新庁舎と複合施設の駐車場は共用として、西側に312台分を確保する。

 さらにたんたん広場や陸上競技場の北側には291台を確保し、職員用駐車場は野球場北側に173台を準備する。調整池はたんたん広場内にオンサイトで整備するほか、南側駐車場の地下に整備することで、駐車台数を確保した無駄の無い土地利用としている。

 建築計画では、1階に町民向けの窓口部門などを配置し、2階には町長関連室や防災関連部署と連携の取り易い部署を配置する。また3階は議会関連室および議場とし、独立性を確保する。

 メインアリーナとサブアリーナは並列に配置し、その間に器具庫やトイレ、更衣室など供用で利用する室を配置。また集会室や研修室も利用しやすいよう1階へ配置する。これら共用部の2階部分は、弓道場として整備する。

 町はホームページ上で基本設計書を公開しており、7月18日まで町民からの意見を募集している。意見の提出は郵送、FAX、Eメール、持参のいずれかで提出する。町では意見を参考にしながら、今後実施設計を進めていくとしている。

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