リサイクルセンター建設97億円 国際航業が発注支援(我孫子市)

[2025/7/1千葉版]
我孫子市は、新リサイクルセンターの建設費として約97億1300万円を概算している。事業手法はDBO方式、運営期間は20年間。不燃や粗大ゴミ、ペットボトルを含めたプラスチック、空き瓶・空き缶などの処理を全て市で実施する“フルスペック”の仕様で整備する。2026年度までに事業者を選定し、27~29年度の3カ年で設計施工、30年度の稼働を目指す。整備運営事業発注支援業務は、国際航業(東京都新宿区)が担当する。履行期間は27年3月末まで。

建設予定地は、旧クリーンセンターを解体した跡地。1日当たりの処理能力は、循環型社会形成推進地域計画(22年11月)作成時の59tより縮減する。

リサイクルセンターの建設費は、アンケート調査によりプラントメーカーから寄せられた事業費を平均し、算定。資材や人件費の高騰、浸水対策に必要な経費を含めたことなどから、22年時点の48億円から大幅な増額となった。

施設内容の検討にあたっては、Aパターン「プラスチックや空き瓶・空き缶などの処理を全て市で行うフルスペック整備」、Bパターン「プラスチック処理施設を整備し、空き瓶・空き缶などの資源は民間委託」、Cパターン「不燃、粗大ゴミの処理施設のみ整備し、それ以外は民間委託」の3パターンで費用を比較した。

その結果、Aパターンに比べ、Bパターンは年1400万円負担が増え、CパターンはAパターンに比べ年3200万円負担が少なかった。製品プラスチックの資源化を進める予定としていることからCパターンは除外し、財源的にも最も有利で、効率的なごみ処理が可能なAパターン(フルスペック)が望ましいとの結論づけた。

整備事業者は、総合評価方式一般競争入札で選定し、民間のノウハウを発揮してもらうため新たな歳入増加策の提案や事業費削減のアイデアなども評価項目とする。

審査にあたっては事業者選定委員会を設置し、透明性や競争性を確保し、コストの縮減に努める。

新施設では、処理設備の分別精度の向上により資源価格を高め、売却による歳入増加を図る。24年度の回収資源売り払い収入は約1億円だった。

建設予定地となる旧クリーンセンター解体工事は、施工者の選定手続きを進めており、8月1日に開札する。

現時点における事業概要を7月中に公表する予定だ。

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