医療機関の誘致 寿光会がパートナー候補 姉崎公園に新病院建設(千葉県市原市)

[2025/7/2 千葉版]
 千葉県市原市は1日、西部地区に医療機関を誘致するため、パートナー事業者を公募した結果、医療法人社団寿光会(いすみ市、作田美緒子理事長)を候補者に選定したことを発表した。姉崎地区の姉崎公園敷地内に198床規模の新病院を建設する計画。2028年12月の開院を目指している。

 同市では、西部の姉崎地区に帝京大学ちば総合医療センター(病床数475床)が立地しているものの、2029年度ごろに東部のちはら台地区へ移転することが決定。これに伴い、西部地区が医療空白地域となることが懸念されるため、新たな民間医療機関の誘致に取り組んでいる。

 3月からパートナー事業者を公募した結果、2法人が参加意思表明書を提出。このうち、事業計画を提出した寿光会に対し、ヒアリング審査を実施し、市地域保健医療協議会の意見聴取などを経て、候補者に選定している。

 事業計画をみると、施設名は姉崎のぞみ病院(仮称)。姉崎地区の姉崎公園敷地内に新病院を建設する。施設の構造・規模はS造3階建て延べ6700平方m。駐車場は203台分を確保する。

 病床数は療養病床198床とし、外来診療は内科、整形外科、リハビリテーション科の3科。一次救急に対応し、在宅診療は訪問リハビリテーションを想定。28年12月の開院を予定している。

 建設予定地となる姉崎公園については、市が貸付予定地として選定していた。JR姉ケ崎駅から北に約1kmの場所に位置し、周囲は工業地帯に囲まれた準工業地域。建ぺい率60%、容積率200%となっている。

 寿光会は、岬病院(いすみ市・198床)、栗源病院(香取市・165床)、 松戸牧の原病院(松戸市・180床) などの医療機関を運営している。このほか、県内を中心に介護老人保健施設(8カ所)、介護付き有料老人ホーム(3カ所)、サービス付き高齢者向け住宅(1カ所)、グループホーム(7カ所)などの運営に携わっている。

 市保健福祉課は、候補者法人と連携し、新病院開設に向けた準備を進めるとともに、地域の医療関係者の協力を得ながら、地域医療を進めていく考えを示している。

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