33地区に事業費23億円 水利施設整備 穂積地区など新規着手(県農地整備課)
[2025/7/11 栃木版]
県農地整備課は、2025年度の水利施設整備事業の実施箇所をまとめた。基幹水利施設ストックマネジメント事業、地域水利施設ストックマネジメント事業、水利施設整備農地集積促進型、簡易整備型および低炭素農業水利システム構築型をあわせて、全33地区に5億1865万円を割り当てる。このほか、24年度の国補正で18億0344万円が配分されており、合計23億2209万円で事業を実施する。このうち新規は、基幹水利施設ストックマネジメント事業の矢の目ダムや、地域水利施設整備農地集積促進型の穂積地区(小山市)など。継続事業は、三栗谷II地区で用水路工事を、佐野用水で揚水ポンプの電気設備工事を引き続き実施する。
基幹水利施設ストックマネジメント事業の新規は、矢の目ダム(那須町)が水管理制御設備と電気設備の更新を計画し、実施設計を策定する。同じく新規の根川頭首工(宇都宮市)は、ゲートの更新とコンクリート構造物の補修を計画し、本年度は設計を予定する。
また水利施設整備農地集積促進型は、新規の穂積(小山市)で東清水川排水路と西清水川支線排水路、品川幹線排水路の延長2067mの水路工を28年度までの期間で整備する計画で、本年度は実施設計を策定する。
簡易整備型の車堰(真岡市)は、107.7haの堰を改修する。低炭素農業水利システム構築型の百村地区(那須塩原市・大田原市)の小水力発電所は、現在稼働中の第1発電所と第2発電所を統合した発電所を新たに作る計画で、それに伴う機械や管路などの設計を本年度に策定する。
継続事業では、三栗谷II地区(足利市)で本年度は当初の500万円と24年度国補正の1億2500万円をあわせ、用水路工事を継続して実施する。佐野用水地区(佐野市)は、電気設備更新工事に本年度分の2700万円と24年度国補正で1億4639万円が割り当てられた。
部屋南部地区(栃木市)は、老朽化して排水機能が低下している石川排水機場を改修している。事業期間は18年度から27年度までの10カ年で、全体事業費は31億1390万円。本年度は、当初の856万円と24年度補正の4億2143万円をあわせた4億3000万円で、排水機場更新工事を継続する。
このほか地域水利施設ストックマネジメント事業では、南河内地区、小山用水、大谷東部地区など12地区で、機能保全計画をいずれも単年度で策定する。
本年度の水利施設整備事業の実施地区は次の通り。(▽地区名・関係市町=[1]全体事業量[2]工期[3]全体事業費[4]24年度実施内容[5]当初割当、単位・万円、▼は新規)
【基幹水利施設ストックマネジメント事業】
▽三栗谷II(足利市)=[1]水路工、L4063m[2]17~26年度[3]11億1840[4]用水路工事[5]500(24年度国補正1億2500)
▽那須野原〔深山ダム〕(那須塩原市、大田原市)=[1]電気通信工事一式[2]22~26年度[3]5億6220[4]管理棟更新[5]1億0292
▽東岡本統合堰(宇都宮市)=[1]堰改修一式[2]24~25年度[3]2090[4]堰改修工事[5]258(24年度国補正1032)
▽佐野用水(佐野市)=[1]電気通信工事一式[2]24~25年度[3]2億5300[4]電気設備工事[5]2700(24年度国補正1億4639)
▽九郷半用水(宇都宮市)=[1]計画策定一式[2]24~25年度[3]1600[4]機能保全計画策定[5]1100
▼根川頭首工(宇都宮市)=[1]堰改修一式[2]25~26年度[3]6600[4]実施設計[5]736
▼日光(1)(日光市)=[1]計画策定一式[2]25年度[3]700[4]機能保全計画策定[5]700
▼小倉堰(栃木市)=[1]計画策定一式[2]25年度[3]1100[4]機能保全計画策定[5]1100
▼伯仲堰(栃木市)=[1]計画策定一式[2]25年度[3]220[4]機能保全計画策定[5]220
▼桑原用水(栃木市)=[1]計画策定一式[2]25年度[3]800[4]機能保全計画策定[5]800
▼美田東部頭首工(小山市)=[1]計画策定一式[2]25年度[3]1000[4]機能保全計画策定[5]1000
▼西の原用水2(那須烏山市・那珂川町)=[1]計画策定一式[2]25年度[3]3000[4]機能保全計画策定[5]3000
▼矢の目ダム(那須町)=[1]電気通信工事一式[2]25~27年度[3]4億8000[4]実施設計[5]1700
【地域水利施設ストックマネジメント事業】
▼大谷東部(小山市)=[1]計画策定一式[2]25年度[3]1840[4]機能保全計画策定[5]1840
▼小山用水(小山市)=[1]計画策定一式[2]25年度[3]2880[4]機能保全計画策定[5]2880
▼松原揚水機場(野木町)=[1]計画策定一式[2]25年度[3]340[4]機能保全計画策定[5]340
▼大岩藤(栃木市)=[1]計画策定一式[2]25年度[3]230[4]機能保全計画策定[5]230
▼藤岡(栃木市)=[1]計画策定一式[2]25年度[3]230[4]機能保全計画策定[5]230
▼栃木(栃木市)=[1]計画策定一式[2]25年度[3]230[4]機能保全計画策定[5]230
▼沼和田(栃木市)=[1]計画策定一式[2]25年度[3]540[4]機能保全計画策定[5]540
▼都賀(栃木市)=[1]計画策定一式[2]25年度[3]800[4]機能保全計画策定[5]800
▼南河内(下野市)=[1]計画策定一式[2]25年度[3]2930[4]機能保全計画策定[5]2930
▼石橋(下野市)=[1]計画策定一式[2]25年度[3]460[4]機能保全計画策定[5]460
▼国分寺(下野市)=[1]計画策定一式[2]25年度[3]560[4]機能保全計画策定[5]560
▼藤山堰(大田原市)=[1]計画策定一式[2]25年度[3]600[4]機能保全計画策定[5]600
【水利施設整備農地集積促進型】
▽部屋南部(栃木市)=[1]機場工一式[2]18~27年度[3]31億1390[4]排水機場工事[5]856(24年度国補正4億2143)
▽亀の子堰(小山市、栃木市)=[1]堰改修一式[2]23~26年度[3]5億1800[4]堰改修[5]5026
▽生井(小山市、野木町)=[1]水路工、L3147m[2]24~29年度[3]15億7400[4]実施設計[5](24年度国補正2億4500)
▼穂積(小山市)=[1]水路工、L2067m[2]25~28年度[3]6億7800[4]実施設計[5]5336
▽船生(塩谷町)=[1]水路工、L7566m[2]19~27年度[3]33億2897[4]用水路工事[5]1000(24年度国補正3億9000)
▽市の堀用水(さくら市他5市町)=[1]水路工、L6424m[2]25~29年度[3]32億0930[4]用水路工事[5]900(24年度国補正4億4000)
【簡易整備型】
▼車堰(真岡市)=[1]堰改修一式[2]25~26年度[3]2億8000[4]堰改修[5]3000
【低炭素農業水利システム構築型】
▼百村(那須塩原市・大田原市)=[1]小水力発電一式[2]24~29年度[3]9億9200[4]実施設計[5](24年度国補正2530)