幼稚園の事業者決定 園舎は建て替えも想定(宮城県 富谷市が民営化)
[2025/7/17 宮城版]
富谷市は、富谷幼稚園の民営化に向けた公募型プロポーザルで、仙台ぱれっと福祉会(富谷市)を事業者に選んだ。同者には既存の園舎や設備を無償譲渡し、土地を10年間無償で貸し付ける予定。2027年4月に賃貸借契約を結ぶ。既存の園舎は改修や建て替えなどを行ってもらい、28年4月1日の開園を目指す。
民営化事業では、既存の富谷幼稚園を活用し「幼保連携型認定こども園」を設置する。利用定員は120人、認可定員は138人とする。既存園舎は幼稚園であるため、認定こども園としての設備運営基準を満たすためには一定の改修を要する。
園舎を新築か増改築する際は、国庫補助事業の「就学前教育・保育施設整備交付金」を活用する考え。補助率は交付基準額の4分の3(国と市の補助の合計)。新築の場合は、経済性やCO2削減効果などを検討した上で、ゼブオリエンテッド相当以上を目指すこととしている。
既存の富谷幼稚園は、所在地が富谷狸屋敷13で、敷地面積が4582平方m。用途地域は第一種住居地域で、建ぺい率が200%、容積率が60%。園舎はRC造平屋708平方mの規模で、築30年が経過している。
主な施設は保育室4室、遊戯室、職員室、図書室、会議室、トイレ、倉庫などが設けられている。現在の定員は90人。27年3月31日で閉園する予定になっている。
富谷幼稚園に隣接する富谷保育所は、28年3月31日で閉園する予定。こちらの跡地利用は未定。
仙台パレット福祉会は2021年8月設立の社会福祉法人。もともとは1976年4月設立の仙台ジェー・シー・アイが前身。80年5月にジェー・シー・アイに社名変更し、2000年6月に介護保険事業部を開設、16年4月に仙台市小規模保育事業A型のぱれっと保育園を開園した。23年11月に富谷市成田に本社を移転した。
今回のプロポには仙台ぱれっと福祉会を含む3者が参加。11日に審査して事業者を決めた。