4車線化へ下部工 久慈大橋 WTOで予定価格26億円(県道路建設課)
[2025/7/29 茨城版]
県道路建設課は国道245号久慈大橋の4車線化架け替えに向けて、橋梁下部工事にとりかかる。24日にはWTO案件となるP5橋脚の一般競争入札を公告した。予定価格は26億2097万円(税抜き)。開札は10月2日で、12月議会での契約承認を想定。来年度以降にP1-P4橋脚、A1-A2橋台を発注する。当初予算では28年度までの債務負担行為で限度額37億円を設定している。
久慈大橋の架け替えは朝夕の通勤時間帯を中心とする交通渋滞の解消のほか、茨城港日立港区・常陸那珂港区の物流機能強化を図るため、4車線化を行うもの。取付部などを含めた全体計画は延長1000m(幅員・一般部22m、橋梁部23.3m)。橋長は368mで、下部構造が壁式橋脚と逆T式橋台、上部構造が6径間連続鋼少数主桁(鋼コンクリート床版)。詳細設計は長大(本社・東京都中央区)が担当した。
今回施工するP5橋脚は最も南側(東海村側)の橋脚で、基礎構造は鋼管ウェル。工事では鋼管矢板井筒基礎工(φ1400、54.5m)52本、橋脚躯体工2145立方mなどを行う。本年度はこのほか、護岸仮移設工事や用地補償などを実施する見通し。
23年度に行った土木部公共事業等再評価委員会によると、総事業費は100億円、事業期間は31年度までを想定。事業費ベースの進捗率は4%としている。
入札参加形態は3者JVとし、いずれの業者も土木一式工事の特定建設業の許可を有すること。代表構成員は土木1200点以上で、15年度以降に鋼管矢板基礎工事を元請けとして竣工した実績を求める。構成員(その1)は土木1005点以上、構成員(その2)は土木880点以上の者とする。
JVとしての入札参加申請は8月27日までに郵送し、システムでの申請を25日から27日まで受け付ける。入札書の提出は9月29日から10月1日まで。
なお、国道245号全体をみると、南側の水戸市から東海村までの約17.3kmの区間は22年度末に全線で4車線化が完了。北側の約2.5km区間も4車線化済みとなっている。
さらに北側となる日立市久慈町から水木町までの約1.9kmは日立港区北拡幅として、用地取得や道路改良工事を推進。昨年度の再評価委員会によると、総事業費は67億円、事業期間は28年度まで。進捗率は60%。