二宮拡幅の工事推進 事業概要 中郷八木岡線は共同溝設計(真岡土木)

[2025/7/31 栃木版]

 県真岡土木事務所の事業概要によると、2025度は事業箇所71カ所を予定し、その執行に事業費約31億3000万円を予定する。主な事業は、本年度から新たに県道西田井二宮線西田井工区や国道123号大沢工区の拡幅改良に着手するほか、引き続き重点事業の国道408号真岡南バイパスや国道294号二宮拡幅を推進する。中郷八木岡線荒町工区の街路事業は、真岡市と調整を進めながら電線共同溝の詳細設計を策定。山根IA急傾斜地崩壊対策は本年度から工事に着手し、崩壊土砂防止柵工を施工する。 =2面に市町別事業実施予定箇所

 本年度の事業費の内訳は、道路・街路事業が48カ所に27億5600万円(国庫・交付金30カ所24億2300万円、県単18カ所3億4200万円)、河川・砂防事業が23カ所に3億6500万円(国庫・交付金5カ所6600万円、県単18カ所2億9900万円)となった。

 新規事業は、県道西田井二宮線の西田井工区で道路拡幅と路肩・歩道整備に着手する。西田井小学校周辺から西側に、利根川水系赤堀川に架かる赤堀橋周辺までの延長約1100mの道路を幅員10.25mまで拡幅するとともに、歩道と路肩を整備して安全な通行を確保する。また、構造物は赤堀川に架かる赤堀橋を架け替え、これと併せて赤堀橋を挟んだ五差路交差点の解消についても検討する。本年度は、用地測量を実施する。

 国道123号の益子町大沢工区も、七井小学校や七井中学校の通学路にもかかわらず歩道がないため、大沢交差点から北側に延長約500m区間を拡幅改良して、両側に歩道を整備する。本年度は、用地測量や物件調査を推進する。

 重点事業は、真岡市の国道408号真岡南バイパスで残る真岡IC南交差点の立体化工事が最終段階となり、来春の供用に向けて舗装工事など残る工事を実施する。関連する国道294号の二宮拡幅は、4車線化の27年度事業完了を目指して精力的に工事を発注する。これまで道路改良工事3件を発注し、また一般競争入札3件を公告して8月6日に開札する。

 都市計画道路3・4・306号中郷八木岡線(県道つくば真岡線)の荒町工区は、現道拡幅および電線地中化事業に昨年度から着手した。真岡市荒町から田町までの延長約340mを拡幅して、両側に歩道と自転車通行帯を設けるとともに、電線共同溝を設置して電線類を地中化する。道路拡幅の用地創出で、真岡市が土地区画整理事業を実施することから、真岡市と調整を進めるとともに本年度は電線共同溝予備設計を発注する。

 主要地方道つくば益子線のバイパス整備は、県道西小塙真岡線より北側の長堤工区で引き続き用地取得を継続するとともに、工事を延伸する。南側の長堤II工区は本年度、埋蔵文化財調査を実施するほか、函渠工詳細設計を策定する。

 県道益子公園線の益子工区は、益子小学校の通学路にもかかわらず狭あいで歩道が無いため、県道下大羽益子線との交差点付近から一級河川百目鬼川に架かる黒石橋まで、延長1140mで拡幅と歩道整備を実施している。本年度は、町道と接続するまでの区間を年度末までに部分供用するとともに、残る区間も引き続き事業を進める。

 県道石末真岡線の下高根沢工区は引き続き用地取得を進めており、用地がまとまれば一部工事に着手したいとしている。主要地方道那須黒羽茂木線の茂木工区は、道路空間の再配分と無電柱化で、電線共同溝の工事は概ね完了した。現在は電線管理者が2カ年程度かけて引き込みを実施しているところで、終了後に歩道の美装化工事を実施して事業を完了させる。

 県道黒田市塙真岡線の杉山工区は、小貝小学校の通学路の歩道を整備している。現道拡幅区間の杉山工区は工事が完了し、引き続きその北側の延長900mを杉山II工区として、人家連担区間を迂回するバイパスの整備を進めており、本年度も引き続き用地取得に努める。

 県道芳賀茂木線の田野辺工区は、現道がクランク状で狭あいなことから、ミニバイパスを含む道路改良を実施している。本年度はバイパス区間の用地を取得して、取得後に工事を実施する。

 河川事業は、一級河川五行川でこれまでに二宮遊水地や芳賀遊水地の整備が完了し、現在は流下能力を向上させるため、重要水防箇所に指定されている高畔橋を含む900m区間の河川改修工事を進めている。本年度は、高畔橋上流の真岡市東郷地内で護岸工事を実施する。

 急傾斜地崩壊対策事業の山根IAは、西田井山根公民館(公共施設)、人家9戸、市道(延長100m)を保全するため、待受け式擁壁工43.9mと崩壊土砂防止柵工208.5mを整備する。本年度は、崩壊土砂防止柵工のB工区延長77.0mから工事に着手するほか、残る借地の手続きを進めていく。

 保全事業は、県道下野二宮線の鬼怒川に架かる砂ケ原橋で、橋梁補修を実施する。砂ケ原橋は1983年に架設された橋長763.4mのメタル橋で、法定点検で損傷が散見されたため、昨年度から段階的に長寿命化対策を実施している。本年度は、支承補修や橋面防水を行う。

 このほか、新規に調査に着手するのは県道飯茂木線の飯II工区と主要地方道那須黒羽茂木線の茂木東工区、急傾斜の塩田IIBおよび千本IICの4カ所。飯II工区は本年度に路線測量と詳細設計を実施し、その他は平面図化を実施する。

Comments are closed.


Powered by WordPress, WP Theme designed by WSC Project.