マリンスタジアム再整備 基本計画策定支援を3分離 (千葉市)
[2025/9/11 千葉版]
千葉市は、千葉マリンスタジアム(美浜区)の再整備に向け、基本計画の検討に乗り出す。9月補正予算案では基本計画策定支援業務について、2026年度までに限度額2億6800万円の債務負担を設定。「事業化」「技術的」「交通計画」の3つの検討業務に分離し、委託する方向で検討していることが分かった。
10日に開かれた市議会定例会の総務委員会で、市マリンスタジアム再整備推進課が明らかにした。4日に策定した基本構想に基づき、新スタジアムの具体化に向け、基本計画の策定支援業務を委託する方針だ。
業務費の内訳は、新たなスタジアムに関する施設配置や建築・設備面の技術的検討1億5700万円、整備費・収支・運営体制などの事業化検討5600万円、交通状況や渋滞対策などの交通計画検討5500万円となっている。
補正予算が承認され次第、事業協力者の選定を進めるとともに、3つの検討業務を委託し、26年度までに基本計画をとりまとめる。27年度から事業者の選定に着手し、基本・実施設計や建設工事を進め、34年ごろの開業を目指している。
委員会の質疑応答で、新スタジアムのドーム化の可能性について質問が上り、民間事業者からの提案があれば、千葉ロッテマリーンズと協議しながら、検討していく考えを示した。
基本構想では、県が所有する幕張メッセ駐車場(約11ha)に、幕張新都心の新たなまちづくりの拠点となる屋外型スタジアムを再構築する方向性が示されている。
新たなスタジアムの姿として「まちとシームレスにつながるエンターテインメントスタジアム」を掲げる。市民が利用できる公共施設としてのベース機能に加え、民間事業者の投資による整備を想定した拡張機能を誘導し、365日楽しめるスタジアムを目指す。
概算事業費は、ベース機能のスタジアム整備費として約600億円を試算。スタジアム用地の外構費を含む周辺インフラ整備費は50億円規模を想定している。基本構想策定業務はEYストラテジー・アンド・コンサルティング(東京都千代田区)が担当した。