仲町一区I-Aを事業化 急傾斜地 補正で設計や地質調査も(県日光土木)

[2025/10/6 栃木版]

 県日光土木事務所は、急傾斜地崩壊対策事業で仲町一区I-Aを本年度から新たに交付金事業化し、本年度は路線測量を実施している。待受式擁壁工などの対策を想定しており、今後は補正予算で事業費が確保できれば詳細設計や地質調査まで進めたい考え。また、仲町一区I-Aのすぐ北側に位置する滝見通りI-Aでも本年度から調査に着手して、本年度は公図公簿調査を実施し、次の交付金事業化を図りたいとしている。

 日光市鬼怒川温泉滝地内の土砂災害警戒区域「仲町一区I-A」は、急斜面の地形となっていて、山肌にはむき出しとなった岩石も見られる。がけ崩れのおそれがあり、豪雨や地震などによってがけが崩れると、人家や宿泊施設、および国道121号に被害が及ぶ可能性がある。

 このため同事務所は、危険性を低減させるため急傾斜地崩壊対策事業に着手して、待受式擁壁工などのがけ崩れ対策を実施する。事業区間は北側の「橋の沢」から、南側の「要の沢」までの延長約560m。鬼怒川温泉街の西側に位置し、保全対象は宿泊施設や人家、国道121号などとなっている。

 本年6月に地元で事業説明会を開催し、了解を得たことから本年度は8月に路線測量を東洋測量設計(宇都宮市)に発注している。引き続き、補正予算等で事業費が確保できれば、年度内に詳細設計や地質調査まで実施したいとしている。

 なお、同じく鬼怒川温泉滝地内で、仲町一区I-Aの事業箇所のすぐ北側に位置する滝見通り1-Aも次の急傾斜事業の交付金化を目指し、本年度から県単による調査に着手した。本年度は同じく東洋測量設計に用地調査等業務を発注しており、公図公簿調査を実施する。

 業務の進捗状況を見ながら、その後は平面図化を行いたいとしており、仲町一区I-Aの事業完了後に続いて滝見通り1-Aでも事業をできるよう、交付金化を目指して準備を進めていく。

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