市庁舎建替え場所検討 現地・移転の比較資料を作成(松戸市)
[2025/10/11 千葉版]
松戸市は、市庁舎建替え場所の検討に着手する。現地建替えと新拠点ゾーン南側市有地への移転建替えの両案について、定量的比較検討評価表を作成し、その検討結果を学識経験者らで構成する新庁舎建替え場所検討プロジェクトチームで客観的に評価してもらう方針だ。
市は10日、新庁舎整備に伴う費用比較等検討業務の委託事業者を選定する一般競争入札を公告した。税抜の予定価格は2990万円。履行期限は2026年3月まで。
同業務では、諸条件に基づきフロアごと平面図や立面図を作成し、その図面に基づいた定量的比較検討評価表をまとめる。新庁舎の建設場所について、市民とプロジェクトチームの意見を聴取し、最終的に市と市議会が現地もしくは移転のいずれかについて、協議決定するための資料作成してもらう。
具体的な業務内容は、比較検討業務、プロジェクトチーム支援、市議会への報告支援、オープンハウス運営支援など。
プロジェクトチームのメンバーは学識経験者ら4人程度で構成し、市に確認の上で選定する。11月中旬~12月中旬と、26年1月下旬~2月中旬の間の計2回開催することを想定している。
参加資格は、24・25年度松戸市入札参加業者資格者名簿の「調査・計画」部門に登録があることなど。経験として、延べ面積1万平方m以上の庁舎建設に伴う基本計画または基本設計に関する業務を履行した実績を求めている。
資格審査申請書を17日まで受け付け、確認結果を22日に通知。入札書を29日~11月4日に受け付け、5日に開札する予定だ。
新庁舎建替え事業については、本館と新館の建て替えを優先し、32年度をめどに第1ステップで、新拠点ゾーン南側に延べ約2万平方m規模の新庁舎を建設することを計画していたが、6月の選挙戦で初当選した松戸隆政新市長が白紙撤回する考えを表明していた。
27年3月めど仮庁舎に移転
松戸市は、2027年3月末をめどに、耐震性が不足している本館・新館の機能を緊急的に仮庁舎に移転する。10日には、仮庁舎設計業務と仮庁舎移転準備支援業務の委託事業者を選定する一般競争入札を公告した。税抜きの予定価格は順に3690万円と2910万円。履行期限は、ともに26年3月まで。
設計業務では、松戸ビルヂング(事務所棟・商業棟)や都市綜合開発第3ビルなどの建物調査、仮庁舎の設計、サイン案の検討、積算、概略工事工程表の作成などを委託する。
移転準備支援業務では、仮庁舎移転に伴う関連業務の洗い出しや整理、現庁舎の文書量・什器量などの現状調査、什器配置レイアウトの検討などを担当してもらう。
対象施設には、内装や設備がないスケルトン物件と、一部設備が残されている居抜き物件がある。
移転計画の策定後、来年4月~12月に改修工事を随時進める方針で、賃借料や引っ越し費など移転経費として、25~32年の8カ年で53億5278万円を概算している。うち、内装・改修工事費は6億円。
設計業務の参加資格では、延べ面積5000平方m以上の庁舎建設に伴う設計業務の履行実績を、移転準備支援業務の参加資格では、本庁舎の移転に伴う移転関連業務の抽出・整理、什器量等現況調査、現況レイアウト作成、什器等レイアウト検討、移転計画、什器等整備計画の策定、移転業務に関する発注支援業務のうち、1項目以上の業務を履行した実績を求めている。
2件ともに資格審査申請書を17日まで受け付け、確認結果を22日に通知。入札書を29日~11月4日に受け付け、5日に開札する予定だ。