中央博物館リニューアル 懇談会で新棟建設の分棟案了承(
[2025/10/23 千葉版]
県立中央博物館(千葉市中央区)のリニューアルを検討する懇談会(座長・林良博国立科学博物館顧問)が開かれ、青葉の森公園の西洋庭園に新棟を建設する「本館と新棟の分棟」案が了承された。これを踏まえ、県はハード面の基本計画となる施設整備計画の策定を進めていく。
建設候補地については、本館に近いカルチャーゾーン内でA案(増築+全面改修)、B案(生態園西側に新棟を建設し、本館と連絡通路で連結)、C案(西洋庭園に新棟を建設し、本館と新棟に分棟)の3案を提示している。
A案では必要な延床面積が確保できないことから、B・C案で諸室の機能構成を比較検討し、候補地の選定を進めてきた。
本館と新館に分棟するC案では、芸術文化ホール南側の西洋庭園に地下1階地上3階建ての新棟を建設する計画。分棟となるため、ウェブ会議システムなどで連携する諸室を両棟に設置する方向で検討している。
リニューアル後の諸室機能については、新たに冷凍・冷蔵資料関係の収蔵庫、書庫、資料洗浄室、動物処理室、資料・標本閲覧室、普及事業用倉庫、赤ちゃん休憩室、レストラン、情報管理室などが必要とした。
県は、リニューアルを見据えたソフト面の基本計画となる「千葉県立中央博物館みらい計画」を2024年3月策定。これを受け、必要な施設などについて検討し、ハード面の基本計画として「施設整備計画」の策定を進めている。
施設整備の基本的な考え方として、引き続き、青葉の森公園内に設置することとし、老朽化した既存施設の改修や増床を進めていく方針だ。
本館棟の構造・規模はRC造地下1階地上2階建て延べ1万5254平方m。1989年に完成し、築35年以上が経過。元設計は日本設計、元施工は清水建設が担当した。