桑分署27年度にも建替 消防庁舎整備構想 4分署で車庫と複合化(小山市)
[2025/11/8 栃木版]
小山市は、消防本部庁舎整備基本構想をまとめた。構想によると、7カ所の消防署等について[1]桑分署[2]間々田分署[3]大谷分署[4]豊田分署[5]消防本部庁舎[6]絹分遣所-の順に整備し、野木分署は野木町との協議で決定する。また大谷分署、間々田分署、豊田分署、桑分署は、隣接する消防団車庫との複合化を検討する。桑分署は建て替えて新たに(仮称)北消防署を整備し、28年度10月から供用開始する。12月補正予算案では、基本設計および実施設計の委託料として、6700万円の債務負担行為を設定している。
市の消防本部施設の一部は建設後40年前後を経過して老朽化が著しく、狭あい化や機能の陳腐化が進んでいることから、施設整備の具体化、消防体制の強化や高度化の方向性を示すため、消防本部庁舎整備基本構想を策定した。
市が管理する庁舎は▽消防本部・消防署(2013年建設・S造3階建て・延べ床3743平方m)▽大谷分署(1983年建設・RC造2階建て・延べ床671平方m)▽間々田分署▽消防本部・消防署(1979年建設・RC造2階建て・延べ床669平方m)▽野木分署▽消防本部・消防署(1985年建設・RC造2階建て・延べ床682平方m)▽豊田分署▽消防本部・消防署(1988年建設・RC造2階建て・延べ床580平方m)▽桑分署▽消防本部・消防署(1986年建設・RC造2階建て・延べ床502平方m)▽絹分遣所(2016年建設・S造平屋階建て・延べ床643平方m)-となっている。
消防庁舎整備の基本方針は▽市民の安全・安心な暮らしを支える拠点となる庁舎(消防団車庫等との複合化を含めた機能更新、署所の適正配置)▽市民に開かれた誰もが利用しやすい庁舎(ユニバーサルデザインの採用、駐車場の確保、バリアフリーの徹底、多目的トイレの設置)▽災害対応の拠点となる庁舎(耐火・耐震性能の確保、防火水槽や飲料水兼用型耐震性貯水槽、自家用給油設備の整備▽多様化する災害に対応できる高機能な庁舎(訓練を行う施設、女性職員の当直勤務に必要な諸室、消防需要の将来変化による消防体制の変革にも対応)-と設定した。
消防署の整備にあたっては▽高機能消防指令センターについて機能を維持しつつ、時期を見て行進▽車庫、資機材保管庫、出動準備エリア、仮眠室を円滑な同線で結び、資機材の準備を行うスペースを確保▽消防署は、救急車両2隊以上運用可能な車庫を確保▽仮眠室や救急消毒施設を整備▽災害現場を想定した訓練ができる施設や、消防隊員育成の訓練場を検討▽市民や事業者が来ようしやすいスペース、受付スペースの設置▽太陽光等の再生可能エネルギーの活用、エコマテルアルノ採用など、環境への配慮▽災害に備えた、自家発電設備、防火水槽、飲料水兼用型耐震性貯水槽を設置し、自家用給油取扱所などの設置も検討-の機能を備える。
7カ所の署所は適正に配置されているが、移転する場合は消防力の適正配置を考慮した場所を選定する。
桑分署については、建て替えて新たに(仮称)北消防署の整備を計画している。基本設計および実施設計を2026年2月から9月末までの期限で策定し、27年度当初にも消防署施設の建設工事に着手して11カ月の工期で施工する。北消防署は、旧桑公民館を解体した跡地に新施設を建設し、桑分署を解体した跡地に北消防署の駐車場等の外構を整備する計画となっている。
