県畜産総合研究センター再整備へ 年度内にも構想策定(千葉県)
[2025/11/11 千葉版]
千葉県農林水産部は、県畜産総合研究センターの機能強化に乗り出す。乳牛研究所も含め、県内3カ所に分散しており、施設の老朽化や設備の旧式化が進むため、管理棟や畜舎の再整備に向けた検討を本格化する。年度内にも基本構想をとりまとめる方針だ。
10日に千葉市内で開かれた県農政審議会(会長・櫻井清一千葉大学教授)で、県畜産課が県畜産総合研究センターの機能強化に向けた方向性を明らかにした。
県畜産総合研究センターは、良質で安全な畜産物を効率的に生産するため、畜産農家の生産力強化につながる技術開発や育種改良に取り組む総合研究機関。本所(八街市)には総務課や研究室を設置。市原乳牛研究所(市原市)は受託牛の育成牧場、酪農発祥の地にある嶺岡乳牛研究所(南房総市)には県酪農のさとが併設されている。
業務再編の方向性をみると、本所は「乳牛」や「飼料」を集約するとともに災害支援を担う。市原乳牛研究所は育成牧場の運営、嶺岡乳牛研究所は牛の改良拠点にそれぞれ特化するとした。
生産者が抱える課題の複雑化や高度化が進み、施設の老朽化や設備の旧式化が課題となっている。現場のニーズに対応した試験研究に取り組むための環境整備を進めていく。
委員からは「施設の老朽化が著しいので更新を念頭に進めるべき」「食肉センターの改修も早急に検討してほしい」などの意見が出された。
敷地面積は本所36万平方m、市原乳牛研究所121万平方m、嶺岡乳牛研究所30万平方m。本所は築56年が経過し、管理棟などの老朽化が著しいため、対応が求められている。
