年度内に設計プロポ 小中統合校 中郷中学校敷地内に29年度開校(北茨城市)

[2025/11/26 茨城版]
 北茨城市は、中郷中学校(中郷町足洗508)の敷地内に義務教育学校を整備する。建設から40年以上が経過した中郷第一小学校と中郷中学校の2校について、これまで検討していた個別での改修・改築の方針を転換し、中郷中学校の敷地内に統合するもの。各校で保護者説明会を開催し、今後の方針を示した。29年度の開校へ、年度内にも基本・実施設計プロポーザル手続きを開始する。

 市南部に位置する中郷中学校区は、中郷第一、中郷第二、石岡の3つの小学校の児童が卒業後、中郷中学校へ通うこととなっている。今回対象の2校は建設から40年以上が経過し設備等が著しく老朽化。これまでそれぞれの学校で改築や改修を検討していた。

 しかし、大規模改修では廊下や階段の狭さの解消、トイレ洋式化によるトイレ数減少などの問題が解消できない。また改築の場合は両校とも安全基準を上回り、文部科学省が示す改築の補助用件(耐力度4500以下、Is値0・3未満)を満たせずに資金面の負担が大きいことが判明した。

 市内で1学年2クラスを維持している中郷第一小学校では、ピーク時の児童数(約1000人)に比べ現在の児童数は433人で、空き教室や利用頻度の低い教室が目立つ。中郷中学校ではピーク時約800人だった生徒数が現在は276人であることから、将来を見据え2つの学校を統合して義務教育学校として整備することとした。

 9月にこの方針を決定し、今月18日と19日にかけて保護者説明会を開催した。年度内に基本・実施設計に係るプロポーザル手続きをとり、26年度中に設計をまとめる考えだ。27-28年度にかけて工事を行い、29年度の開校を目指す。

 新たな学校はより広い敷地をもつ中郷中学校敷地内に建設する。現北側校舎を解体後、小中学生の普通教室棟を建設し、現南側校舎は大規模改修して引き続き使用していく。工事中は同校敷地内へ仮設校舎を建設する。

 説明会では、現中郷中学校周囲の道路の狭さや、小学生を迎え入れるにあたってのグラウンドの利用と整備方針についてなどの質問もあった。これらはいずれも基本設計の策定の過程で決定していくとし、現段階では詳細は未定としている。

Comments are closed.


Powered by WordPress, WP Theme designed by WSC Project.