LRTで都計道新設 都市計画素案 幅員変更や駅西口広場拡張(宇都宮市)

[2025/111/29 栃木版]

 宇都宮市は、LRT整備に伴う都市計画道路3路線の決定および変更の素案を明らかにした。それによると、LRTの軌道を敷設するために都市計画道路1路線を新設し、JR宇都宮駅西口広場の拡張に伴って2路線を変更する。今後は、公聴会などを経て都市計画案を作成し、都市計画案の縦覧や2026年5月予定の都市計画審議会での審議を経て、都市計画を決定する。

 市はネットワーク型コンパクトシティ(NCC)の実現に向けて交通のネットワーク化を促進しており、公共交通のネットワークの要となり、環境配慮、産業・経済の活性化などまちづくりに多くの効果をもたらすLRTを導入するため、都市計画に位置付けた。

 軌道運送高度化実施計画によると、事業開始は工事施工認可申請の予定時期である2027年11月とし、運輸開始予定時期は36年3月とする。事業費は、698億円と試算している。

 JR宇都宮駅西側のLRT整備は、大谷観光地付近(L約8km)までをLRTの検討区間に設定し、宝木町1丁目・駒生1丁目付近(教育会館付近)までの延長約5kmを整備区間に設定した。

 駅西側の停留所は、東から西に向かって順に▽JR宇都宮駅西口▽上河原▽宮島町十文字▽馬場町▽県庁前▽東武宇都宮駅前▽裁判所前▽新川▽桜通り十文字▽美術館前▽護国神社前▽教育会館前-の12カ所を構想しており、トランジットセンター(乗継拠点)はJR宇都宮駅西口・東武宇都宮駅前・桜通り十文字の3カ所を予定している。教育会館前の停留場付近には、留置施設や変電所等を整備する。

 幹線街路3・2・101号大通りは、JR宇都宮駅西口から駒生町地内の東北自動車道までの延長約6480mで、LRT整備に伴って西口駅前広場(A約1万9100平方m)を拡張することや、整備予定区間の宝木町1丁目・駒生1丁目付近(教育会館付近)までの幅員を変更することから、都市計画道路を変更する。車線は4車線、幅員は30m、平面交差11カ所、立体交差1カ所とする。

 幹線街路3・4・116号駅西口広場北通りは、旧篠原家住宅前の交差点から駅西口広場までの区間で、西口駅前広場の拡張に伴い延長を170mから110mに短縮する。

 幹線街路10・7・102号宇都宮西ライトレール線は駅西側の路面電車道を新設するもので、停留場や留置施設も特殊街路として一体的に定める。ライトラインの宇都宮駅東口停留場から教育会館付近までの延長約4850mで、地表式が約3980m(W7~11.1m)、嵩上式が約870m(W7.3~17.2m)となっている。

 嵩上式は、東口停留場から2階レベルで駅内部を通過してJR東北新幹線や東北本線と立体交差し、高架橋で宮の橋交差点付近までを運行する区間としている。

 軌道設置にあたり、大通りの導入空間について市は、現在の宇都宮駅東口停留場・JR宇都宮駅西口から裁判所前(都心環状線)までをI区間(高架区間含む)、裁判所前から桜通り十文字付近(内環状線)までをII区間、桜通り十文字付近から教育会館前付近までをIII区間に設定している。

 I区間は片側1車線とし、すべての交差点に右折レーンを設置する。宮の橋交差点付近までの区間は高架でLRTを運行させる(W8.7m)。交差点部で1車線側は車道が幅員3m、歩道が幅員4.5mとし、右折レーン設置側は車道が幅員2.75m×2、歩道が幅員4mとする。

 宮の橋交差点付近から裁判所前までは、一般部が歩道の幅員4~6m、路肩等が幅員1~3m、車道が幅員3m、軌道が幅員7mとした。交差点部は軌道が幅員9.6mとし、1車線側は車道が幅員3m、自転車走行空間が幅員1m、歩道が幅員4mとし、右折レーン設置側は車道が幅員2.75mと2.5m、自転車走行空間が幅員1m、歩道が幅員4mとする。

 II区間は片側2車線とし、一般部は歩道の幅員が4m、自転車走行空間が幅員1m、車道が幅員3m×2、軌道が幅員7mとした。交差点部は軌道が幅員10.8mとし、2車線側は車道が幅員3m×2、自転車走行空間が幅員1m、歩道が幅員4mで、右折レーン設置側は車道が幅員2.75mと3m×2、自転車走行空間が幅員1m、歩道が幅員4mとする。

 III区間は片側2車線とし、一般部は歩道の幅員が2.8m、自転車走道が幅員2.2m、車道が幅員3m×2、軌道が幅員7mとした。交差点部は軌道が幅員10.8mとし、2車線側は車道が員3m×2、自転車道が幅員2.2m、歩道が幅員2.8mで、右折レーン設置側は車道が幅員2.75mと3m×2、自転車道が幅員2.2m、歩道が幅員2.8mとする。

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