約43haを区画整理 日光市轟地区に来年度着手(県農地整備課)

[2026/1/7 栃木版]

 県農地整備課は2026年度から、日光市轟・芹沼地内で農地整備事業(経営体育成型)の轟地区に着手する。農地の大区画化やICT自動給水栓の導入、排水路の暗渠化、区画内道路の整備などで農業生産性を向上させるとともに、農地の集積・集約化を図る。事業期間は33年度までの8年間で、工事は28年度から32年度までの5カ年で実施する。総事業費は約16億7000万円で、このうち工事費に約15億円を見込んでいる。

 この地区は日光市の東部に位置し、一級河川鬼怒川と大谷川に挟まれた水田地帯であり、南北に県道大桑大沢線、東西に国道461号が通る。農地は標準区画20aの小区画で進入路のない農地も多く、耕作地が分散している。また、地区内水路のほとんどが用排兼用の土水路で、土砂浚いや草刈りなどの維持管理に時間を要している。

 そこで県は、区画整理事業を実施することで農地の大区画化や大型機械の通行可能な農道の整備、ICTを活用した水管理システム、暗渠型排水路等の次世代生産基盤技術を導入していくことで省力化を図る。さらに、水稲等と園芸作物(加工用さつまいも、さといも)の作付けをゾーニングすることで効率的な営農を図り、農地の集積・集約化を進めながら効率性の高い農業経営を目指す。

 事業の内容は区画整理工43.1ha(水田41.3ha、畑1.8ha)で、その内訳は整地工が43.1ha、用水路工が6.8km(開水路6.8km)、排水路工が7.7km(開水路6.4km、暗渠型水路1.3km)、道路工が6.9km(幹線農道4.2km、支線農道2.7km)、暗渠排水工が41.3ha。このほか、農業用用排水施設を0.3km(用水路工0.1km、排水路工0.2km)整備する。

 農地整備にあわせて、目標年度(38年度)までに担い手への農地集積90.7%(現況28.9%)、集約化98.7%(現況35.9%)を図る。集落営農法人を新たに立ち上げ、個別経営体が作付している水稲の集積・集約を図るほか、あわせて園芸品目も導入して稼げる農業を目指していく。

 農地は49%を1ha区画、39%を50a区画にし、計88%を大区画化して大型機械導入による農作業の効率化を図る。また、ICT自動給水栓を導入して効率的な用水管理を図るほか、排水路を暗渠化して草刈り等の維持管理を省力化する。地区内に幅員6mの農道を導入することで、大型トラックや大型農業機械の通行、搬入を可能とし、農業生産性の向上を図る。

 事業の予定期間は、26年度から33年度までの8年間で計画する。このうち設計は26年度後半から27年度までの2カ年でまとめ、工事を28年度から32年度までの5カ年で実施。33年度には換地処分を行い、事業を完了させる。

 総事業費は、測量設計費が約4000万円と用地補償費が約2000万円、換地費が約1億1000万円、工事費が約15億円の計16億7000万円を見込み、国が50%、県が30%、市と地元が各10%を負担する。

 なお、環境配慮としては魚道落差工の設置やワンド工の整備を行い、コスト縮減では道路工の敷砂利に使用する砕石を普通骨材から再生骨材に変えるほか、地区内舗装道路は既設利用とする。投資効果は、総費用が13億8000万円、総便益が15億7000万円で、費用便益比は1.14と算出された。

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