老朽化や地震対策 上下水道経営戦略 森山浄水場など更新(日立市)

[2026/1/8 茨城版]
 日立市は、市上下水道事業経営戦略(改訂版2025)の改定素案をまとめた。計画期間は26-35年度の10年間。施設整備には老朽化対策に伴う更新や地震対策、ダウンサイジングなどを掲げる。主な事業のうち、水道事業では森山浄水場の更新や機能集約、下水道事業では道路陥没の防止や有収率の改善へ長寿命化対策、地震対策などを盛り込んでいる。

 市は、上下水道の将来にわたる安定的な提供継続へ、18年度には中長期的な基本計画となる「市上下水道事業経営戦略」を策定した。その後、策定から6年間での社会情勢の変化や、台風13号の豪雨による池の川処理場の被害などを受け、計画と実績の乖離を検証。経営の健全化、効率化に向けて検討した新たな取り組みなどを反映した経営戦略に改定する。

 水道事業では、27年度から着手する水道施設更新(II期)計画に基づき、地震対策を考慮した老朽管路の更新工事の促進を図る。また、法定耐用年数60年とされる浄水施設、配水施設や、主要配水池も計画的に更新を進める。森山浄水場では27年度に策定予定の水道施設更新計画(II期)に基づき、施設のダウンサイジングを考慮した耐震化対策に着手する。

 各施設の改築更新事業には、計画期間内に43億4500万円を投じる。主な事業のうち、浄水施設では基幹施設である森山浄水場を33-43年度で更新。このうち、31-34年度で12億4000万円を充て、沈殿池やろ過池、浄水池などを改築する。十王浄水場では27-43年度で2系列目(沈殿池・ろ過池)を整備。27-32年度には20億円を投じ、施設(設備)の長寿命化などを行う。

 管路の改築更新事業費には、計画期間内に129億1900万円。主な事業のうち、導水管では久慈川水源から森山浄水場まで基幹管路である第2、3導水管更新事業(31-36年度)に12億7500万円、同じく第4導水管更新事業(34-40年度)に6億4200万円。配水管の更新では、ダウンサイジングなども進めながら、26-35年度で108億1100万円を投じる。

 下水道事業は現在、3地区(市公共下水道事業〔中央処理区〕、那珂久慈流域下水道関連市公共下水道事業〔流関処理区〕、日立・高萩広域公共下水道事業〔広域処理区〕)で進めている。従前の基本理念「未来へつづく『安全』で『安定』した下水道をめざして」を継承し、更なる健全な事業経営に努め、安定した良好なサービス提供を目指す。

 各施設の改築更新事業費は、計画期間内に57億6609万円。主な事業のうち、処理場施設には49億0829万円を充て、中央監視設備の改築(26年度)や沈砂池改築(26-27年度)などを行う。このほか、中継ポンプ場とミニポンプ場施設に7億7703万円を投じる。

 管渠の改築更新事業には、計画期間内に汚水管渠で38億5407万円、雨水管渠で38億4711万円を投資。汚水管渠施設には23億9633万円を充て、管渠改築などを進める。

 各施設の耐震化事業には、計画期間内に17億9076万円を投じる。このうち処理場には10億4346万円を充て、B系機械棟(26年度)、重力濃縮棟(27-28年度)、水処理棟(A系地下構造物、28-35年度)などの耐震補強工事を進める。中継ポンプ場には7億4730万円を投じ、滑川、河原子、桐木田、初崎の各ポンプ場で補強工事を行う。汚水管渠の耐震化事業には、計画期間内に21億6157万円を投資する。

 このほか、雨水管渠の浸水対策事業には計画期間内に1億6930万円を投じる。

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