保健所改築へ設計 主要事業 工事135件に166億円充当(県営繕課)
[2025/5/20 茨城版]
県営繕課は、25年度の主要事業をまとめた。工事は135件を予定しており、166億7300万円を投じる。設計は210件を発注し、11億4800万円を充てる。主なものでは保健所4庁舎(古河、潮来、竜ケ崎、つくば)の建て替え工事に係る実施設計、水戸産業技術専門学院の実習等新築工事の基本・実施設計を策定。(仮称)神栖特別支援学校の新築工事にも着手する。
同課では県民が安心安全で快適に暮らせる環境づくりを進めるため、庁舎、学校、病院などさまざまな県有建物の整備を進めている。各主管課からの工事依頼を受けて、建物の設計、工事発注、工事監理を実施。120万円以下の業務は営繕施行事務費から委託する。
保健所庁舎の建て替えは施設の老朽化対策や機能強化を図るためのもの。災害発生時の拠点とするため、浸水想定区域外へ移転を行う。整備の際には原則現在地の同一市町村に行うこととし、敷地面積5000平方m以上を確保していく。
このうち、古河保健所は古河産業技術専門学院跡地に移転。新施設は木造平屋床面積1500平方m程度とする。基本設計業務は長塚建築設計事務所(古河市)が担当。
潮来保健所は潮来市立津知小学校敷地内に移転する。構造は木造平屋1500平方m程度を想定。基本設計業務は藤井設計(水戸市)がまとめた。
竜ケ崎保健所は龍ケ崎市立松葉小学校敷地内に移転。構造は木造平屋または2階建て延べ面積1500平方m程度を予定。基本設計は早川建築事務所(水戸市)に委託した。
つくば保健所は現地建て替えとし、木造2階建て延べ面積1700平方m程度で検討している。基本設計は青山建築設計事務所(つくば市)で策定。
古河、潮来、つくばの3庁舎の実施設計業務は6月までに随意契約で委託する見通し。25年度内に設計をまとめ、26-27年度の2カ年で建設工事を進める。竜ケ崎保健所は上半期中に実施設計業務を委託し、26年度までに策定。27-28年度で整備に取り組む。
水戸産業技術専門学院では製造系訓練科を集約するため、水府校の既存寄宿舎を解体し跡地に実習棟を新築する。構造はS造平屋床面積4000平方m程度を想定。予定工事費は約28億7000万円(税込み)。
4月14日には基本・実施設計業務の一般競争入札を公告している。予定価格は1億2215万円(税抜き)。設計策定後は26-27年度で建設工事を行う。
(仮称)神栖特別支援学校は児童生徒の通学に係る心身の負担軽減を図るため、神栖市須田地内に新設する。敷地内には育館を含めた校舎棟、グラウンド、圃場、駐車場、バスターミナルなどを整備。校舎棟は1階をRC造、2階を木造一部RC造とし、延べ面積は7470平方m。基本・実施設計業務は横須賀満夫建築設計事務所・河野正博建築設計事務所JVが担当。
2月に公告した一般競争入札は参加者不在で不調となった。県では今後、再公告に向けた対応を検討する。
このほか、24年度からの継続事業として情報テクノロジー大学校(仮称)新棟新築工事、土浦保健所改築工事などを進めていく。
当初予算額は2億5233万円で、対前年度比3.9%増加している。