新病院の基本計画 プロポ開始 基本コンセプトなど決定(県病院局)
[2025/5/20 茨城版]
県病院局経営管理課は県立中央病院と県立こども病院を統合する新たな病院の整備に向けて、基本計画に着手する。19日には計画の前段部分の策定支援業務に係る公募型プロポーザルを公告した。提案上限額は2500万円(税抜き)。病院の基本コンセプトや病床規模などについて検討を行う。2026年度には後段部分にあたる業務を別途委託する考え。
中央病院とこども病院の統合は高度急性期病床の不足や施設・設備の老朽化などを受けて実施する。がん・小児・周産期医療を集約することで、高度なニーズに対応。次世代を担う医師を育成するため、教育・研修・研究機能を有する中核的な病院とする。
建設候補地は笠間市小原と水戸市三湯町にまたがる民有地。県央・県北の高度急性期医療を担うことから、常磐自動車道水戸ICからアクセスが良好な場所とした。県道杉崎友部線の南側で現況は大半が森林。施設規模にあわせて約10-15へクタールを確保する。今後2年ほどで用地買収を行う見込み。
今回の業務では▽医療環境分析と課題の抽出▽基本構想策定支援▽基本計画策定に係る検討支援▽有識者会議の運営支援など──を委託。このうち、課題の抽出では外部環境分析と内部環境分析、両病院の現状の課題の検証などを行う。外部環境分析の内容は将来人口推計や推定患者数分析、緊急搬送推計、周辺医療機関調査など。内部環境分析は両病院の入院・外来患者や経営状況の分析、施設・設備状況調査などを実施する。
基本構想策定支援では新病院の基本機能・目指すべき方向性や施設整備方針、事業計画を定める。方向性では基本コンセプト・あり方のほか、診療機能や病棟構成、標榜診療科を検討する。事業計画では整備事業費や財源、事業収支を算出し、事業スケジュールを作成。
基本計画の検討支援では医療情報システムや医療機器について調査。来年度の基本計画策定に向けて、更新が必要な機器を整理する。
プロポーザルへの参加資格は名簿の物品調達等に登録。15年度以降に2病院以上の新統合病院(民間病院のみの統合は除く)の整備に関する基本構想または基本計画策定業務を元請として受託し完遂した実績があること。
提案にあたっては業務の進め方や有識者会議の開催回数、事業費抑制の考え方などの提示を求めている。企画提案書は6月3日まで受け付ける。業務の履行期間は26年3月31日まで。
問い合わせは企画室(電話029-301-6515)まで。