民間活用も視野 駅前交流拠点 当初予算に基本設計費(小美玉市)
[2025/5/31 茨城版]
小美玉市は、羽鳥駅前地区の新交流拠点施設整備に向け、当初予算に基本設計業務委託料として3754万円を確保した。東口駅前広場に隣接する約4000平方mの市有地を建設地とし交流拠点整備を行うもの。基本設計の発注までには、民間事業者の活用も含めて検討を進める考えだ。
この事業は、新まちづくり構想の個別計画「百里飛行場新交流拠点整備基本計画」に基づき拠点施設を整備するもの。JR羽鳥駅前という立地を活かし、美野里地区の生涯学習施設や社会教育施設の集約による地域住民の生活利便性の向上に資する機能を導入。市外からの来訪者向けに百里基地と茨城空港周辺の施設や活動を発信することで、市の陸の玄関口として百里飛行場前への来訪を誘導する。
JR羽鳥駅では橋上駅舎と自由通路が20年2月、東西駅前広場が21年3月にそれぞれ供用開始した。拠点施設の建設地となる東口駅前広場北側の市有地は約4000平方m。敷地内にはベンチなどが設置され、広場の一部として利用されている。
拠点施設の建設規模は、3階建て延べ2700平方m(建築面積約900平方m)を想定する。「羽鳥駅前 輝き交流プラザ」をコンセプトに、羽鳥公民館や羽鳥ふれあいセンターの機能、美野里公民館内にある図書館機能のほか、農村女性の家や農村環境改善センターの機能も集約。多目的スペースや図書館スペース、情報発信スペース、広場スペースなどを設ける。
概算事業費は14億4000万円(税抜き)を想定。内訳は敷地整備費が約1億円、建物建築費が12億2000万円、図書館の蔵書購入費を除いた備品などの施設費が1億2000万円となる(測量、設計費は含まず)。
施設の整備運営に当たっては、民間事業者の活用も視野に検討を進めているところ。駅前にある広大な敷地という利点を活かし、事業者の参入しやすい手法などを探っている。