松戸市長が初登庁 市役所整備9月に方向性(松戸市)
[2025/6/4 千葉版]
6月1日投開票の松戸市長選で当選した松戸隆政市長(46)が3日、初登庁した。松戸市長は、「チャレンジする政治に取り組む」と決意を語り、公約に掲げた「税金の使い方の見直し」など“5つの柱”の実現に向け新たなスタートを切った。白紙撤回する意向を示している市役所移転計画についてはチームを立ち上げ検討、9月ごろまでに移転や現地建て替えなど今後の方向性を示す考えを表明した。
松戸氏は午前8時15分に車で登庁、庁舎玄関前では雨の中、市民や市職員ら約200人が大きな拍手で出迎えた。花束を贈られた松戸氏は、市長として第一声となるあいさつに臨み、「さまざまな課題が山積しており、身が引き締まる思いでいっぱい」と心境を表現。「50万市民の思いをしっかり受け止めながら、スピード感のある、チャレンジする政治、説明責任を果たした顔の見える市政により、停滞でないV字回復、右肩あがりの政治を実現できると確信している」と力強く語った。
続いて登庁式に臨んだ松戸市長は、幹部職員100人余を前に、あらためて公約に掲げた5つの柱を中心に、まちづくりに取り組む考えを表明し、特に「チャレンジする姿勢、スピード感のある行政運営、情報公開の徹底」の3点を要請。「みなさんとともに全力で、これまでと変わったと実感できる市政をつくっていきたい」と述べ、協力を求めた。
その後、報道陣の取材に応じた松戸市長は、優先して取り組むこととして、市立医療センターの早期経営再建や市役所移転計画を挙げ、それぞれ検討チームを立ち上げ、9月議会ごろまでに方向性を示す考えを示した。
医療センターについては、「一刻の猶予も許されない経営状況にある」と危機感をにじませ、「東葛地域全体の病院なので、県や近隣自治体に資金面を含め支援を要請していきたい」と述べた。
市役所移転計画については、「(移転か現地建替えで)混乱を生んでいるのは、それぞれの課題やコストがブラックボックスのように、市民のみなさんに知られていないことにある」と指摘し、情報公開の必要性を強調。庁舎の耐震性不足についても、あわせて対策を検討する考えを示した。