ロープウエーの調査委託 ジップと随契でルート検討(宮城県 富谷市)
[2025/6/6 宮城版]
富谷市は、都市型自走式ロープウエーの導入可能性調査業務をジップ・インフラストラクチャー(福島県南相馬市)に委託した。同社にはロープウエーの導入ルートなどを検討してもらう。市の地域公共交通計画には「新たな軸となる基幹公共交通の整備」を盛り込んでおり、これまで導入を検討してきた地下鉄やBRT(バス高速輸送システム)に加え、ロープエーの実現性も探る。
同社は運送機器の製造・販売や土木・建築工事業などに携わっている。調査業務の委託に当たっては5月12日に随意契約した。契約額は非公表。
調査業務では主に都市型ロープウエーの整備構想と事業手法を検討してもらう。整備構想では導入ルートの検討や物理的条件の整理を行う。概算事業費の算出なども含まれる。履行期間は10月31日まで。
市は将来の公共交通ネットワークを構築し、望ましい公共交通の将来像を実現する目的で、3月に市地域公共交通計画を定めた。計画期間は25~29年度の5年間。この中で仙台市泉中央駅までの新たな軸となる基幹交通を整備することにより、周辺都市へのアクセス利便性を高めることを目指している。
基幹公共交通の整備では、地下鉄やBRT、都市型自走式ロープウエーの導入を模索している。計画期間においては各種調査や検討を進める。ロープウエーは泉中央駅~明石台地区の区間を対象に、導入ルートや事業スキームなどを検討し、事業化に向けた課題を整理する。
基幹公共交通の整備に合わせ、拠点となる明石台地区に民間路線バス、市民バス、タクシーなどに対応した交通結節拠点の整備も検討する。
このほか、パークアイランドの推進として、同じく明石台地区に公共交通機関の発着機能を持たせることや一般駐車場の整備を検討する。仙台方面へのマイカー移動者が公共交通を利用できるようにする考え。