温水プール 基本設計でプロポ 27年度着工目指す 概算事業費18-22億円見込む(阿見町)
[2025/6/7 茨城版]
阿見町は、温水プールの整備に向けて基本設計に着手する。5月30日には業務の公募型プロポーザルを公告した。施行予定額は2324万円(税抜き)。阿見中学校敷地内の約8000平方mを活用し、施設の延べ床面積は2000平方m以内とする。概算事業費は約18-22億円を想定。整備は従来方式で進めていく。26年度までに実施設計をまとめ、27-28年度で建設工事に取り組む。
建設地は阿見中敷地の内、東側のテニスコートのエリア。学校区児童館(解体予定)、学校区児童公園などが隣接している。第1種住居地域で、建ぺい率は60%、容積率は200%。上水道、下水道、電気、都市ガスが整備済み。
主要地方道竜ケ崎阿見線の旧道から場所が分かりやすく、既存のプールを解体せずに整備が可能となる。将来的には児童公園と一体的に活用し、防災公園として位置付ける。
建物にはプールのほか、温浴施設(浴槽、洗い場、脱衣所)、トレーニング室などを配置する。プールは25m×7レーンと入水スロープを確保し、プールサイドなどを含めて790-840平方mを計画。水深はメインレーンが1m、低床レーンが0.7mとする。学校授業と一般利用がメインとなるため、日本水泳連盟の公認に必要な観客席や計時機器は整備しない。
また、面積の確保と稼働率の低さが見込まれるため、幼児用プールは設置しないことを基本とする。ジャグジーの設置はコストや面積を踏まえて今後検討していく。
温浴施設は浴室や更衣室、トイレなどで390-480平方m。外気や日光を取り入れる設計を予定する。露天風呂やサウナについては間取りの制約などがあることから、動線の確保を優先した上で設計段階で決める。
トレーニング室は60-100平方mを想定。プールと温浴施設を優先しつつ、ジムとダンススタジオを別に設けることも候補にあがっている。
事務室・監視室は70-100平方mとし、職員用の休憩室と更衣室、給湯室などを設ける。監視室はプールサイドに行き来ができる形とする。
機械室・倉庫は200平方m程度を検討。詳細は設計段階で精査する。施設には屋外の屋根付きスペースを導入し、児童・生徒の集合場所や送迎バスからの乗降に利用。駐車場は80台程度を整備する。
運営にあたっては指定管理者制度を採用。運営経費は年間5000万円から1億円程度を見込む。
基本設計業務は年度内に完了させ、26年度に実施設計、27-28年度で建設工事を実施する。29年度から学校授業での使用を開始する見通し。なお、実施設計と監理業務の委託方法は未定とのこと。
温水プールの整備は学校施設のプールがいずれも完成後35年以上が経過し、修繕や維持管理コストの増大を見込んでのもの。基本構想策定業務は建設技術研究所(本社・東京都中央区)が担当した。
プロポーザルの参加表明書は13日まで、技術提案書は27日まで受け付ける。プレゼンテーションは7月10日に実施し、14日に結果を通知。契約の締結は8月上旬を予定している。担当窓口は町長公室政策企画課(電話029-888-1111、内線736)まで。