建替へ基本構想 谷田部小学校 ホールや体育館と複合化(つくば市)
[2025/6/12 茨城版]
つくば市は谷田部小学校の建て替えに向けて、基本構想の策定にとりかかる。4日には業務の一般競争入札を公告した。予定価格は2994万2000円(税抜き)。隣接する谷田部庁舎跡地を活用し、市民ホールやたべ・谷田部総合体育館との複合化を検討していく。基本構想の策定後、26-27年度に基本計画をまとめる。早ければ27年度から設計に着手する。
谷田部小の建て替えは児童数増加に伴う教室不足と既存校舎の老朽化に対応するもの。効率的な施設運営を行うため、小学校の校舎、児童と市民が共同で使用するアリーナ、運動施設、会議室、窓口センターなどを配置した複合施設の整備を検討。施設の在り方や機能、規模などの方向性を示し、施設配置などを明確化した基本構想を策定する。
業務では学校や周辺施設の状況、今後の児童数の推計などを整理。改築複合化案と既存施設の長寿命化案を比較する。
複合化の際には小学校北側の谷田部庁舎跡地を建設地とし、校舎、グラウンド、複合施設、駐車場、バスロータリーなどの配置計画のほか、校舎と複合施設の機能を決定する。地域に開かれた学校として、特別教室や会議室、図書館、調理室などの地域との共用化、学校開放、児童クラブ、アフタースクールの利用などの方策について検討を行う。
また、既存施設を使用しながら工事を行うため、整備と既存建築物解体のスケジュールを設定。施設や機能ごとの概算事業費の総額、単年度当たりの管理運営費を積算し、直営あるいは指定管理者制度などの運営手法を調査する。PPP/PFIなどの民間活力導入における事業期間や実施可能性の事業者サウンディングのほか、ライフサイクルコスト、VFMなどの評価にも取り組む。
長寿命化案では既存の個別施設計画などを基に改修を実施し、施設を使い続ける場合の事業費や運営費を試算。26年度の大規模事業評価で正式な整備方針を決める。
既存施設の概要をみると、谷田部小は1969-2009年建築RC造またはS造3階一部2階建て延べ床面積5062平方mの校舎(4棟)、1972年築S造2階建て726平方mの屋内運動場などで構成する。当初の計画では25-26年度に増築工事を実施し、南校舎と北校舎は30-31年度で長寿命化工事を進める予定だった。
市民ホールやたべは1978年築RC造2階建て3435平方m、谷田部総合体育館は80年築SRC造2階建て3581平方m。市民ホールは2028-29年度に改築、体育館は28-29年度に長寿命化を行う計画を示していた。
参加資格は名簿の測量・建設コンサルサントに登載され、建築士法の規定による建築士事務所の登録があること。地域要件は茨城県内に本店、支店または営業所の所在。このほか、過去10年以内に地方公共団体が発注する小学校または複合施設の整備に係る基本構想・基本計画の策定業務を履行した実績を求める。
参加申請は19日まで、入札書は20日から25日まで受け付ける。一般競争入札は26日に執行。業務の履行期間は26年7月31日まで。