井頭公園で駐車場増設 公園事業 災害対策拠点の機能強化(県都市整備課)
[2025/6/12 栃木版]
県都市整備課は、魅力ある公園づくり整備費(補助)に係る2025年度の事業箇所をまとめた。本年度は国庫補助と交付金あわせて4億0400万円を活用して、6公園の公園施設長寿命化計画に基づく改修・更新を実施するほか、井頭公園で東駐車場の再整備を図る。またとちぎわんぱく公園と那須野が原公園では、広域災害対策活動拠点としての機能を強化するため、駐車場の更新工事を実施する。
同課は魅力ある公園づくり事業で、安全で安心な都市公園とするため老朽化した施設の改築・更新を図るとともに、既存ストックを活用した新たな魅力ある公園づくりを実施している。
本年度の主な事業内容を見ると、井頭公園では地元真岡市や指定管理グループなどで構成する「いがしらリゾート活性化協議会」の意見を踏まえながら、東駐車場の一部レイアウトの見直しなど再整備を図る。
「いがしらリゾート」は、「井頭温泉チャットパレス」「真岡井頭温泉」「井頭公園」「井頭観光いちご園」「農産物販売交流施設いがしら(あぐ里っ娘)」の5つの施設が集まるエリアで、協議会ではエリア内の施設の周遊性を高めて、来訪者の滞在時間を延ばすための取り組みを進めている。井頭公園の東駐車場は、これら施設のメイン駐車場となっている。
再整備では、東側の自由広場を駐車場に整備して、東駐車場は更新工事として区画割りを見直す。変り種自転車で遊べたエリアは、南側半分に芝生広場や遊具を設置し、残りは駐車場とする計画となっている。
これらの整備により、駐車台数は従来の981台から約1200台程度に増やす。設計は24年度に、富貴沢建設コンサルタンツ(宇都宮市)が担当した。本年度はこれら工事のため、国庫補助金から事業費8000万円を予算化しており、単年で施工する。
井頭公園ではこのほか、長寿命化対策で受変電設備を更新する。長寿命化改修ではほかにも、那須野が原公園では電気設備更新に1億1900万円を予算化し、日光田母沢御用邸記念公園では空調設備更新と竹垣更新に2000万円を計上している。
とちぎわんぱく公園と那須野が原公園は、大規模災害発生時の広域災害対策活動拠点となっており、災害時に救援物資の中継や広域支援部隊の集結などの拠点となることから、広域的な災害対応活動に必要な機能を確保するための整備を行う。
整備の内容は、自衛隊や消防の車両をはじめ、物資輸送の大型車両が公園内の駐車場に駐車できるよう、大区画化を図る。とちぎわんぱく公園では駐車場内に区画を分ける植栽が設けられており、那須野が原でも縁石が用いられていることから、これら大区画化の支障物を撤去する。
また、とちぎわんぱく公園では駐車場に侵入する道路の屈曲がきついため、大型車が入れるように隅切を確保するなどの改良を行う。那須野が原公園は昨年度に設計が完了しており本年度に工事を、とちぎわんぱく公園は詳細設計を策定した後に駐車場と進入路の工事を実施する。
以下、公園別の本年度の事業内容は次の通り。(▽公園・箇所名=[1]25年度事業内容[2]事業費)
【モデル】
▽井頭公園(真岡市)=[1]駐車場更新工事[2]8000万円
【長寿命化】
▽井頭公園(真岡市)=[1]受変電設備更新工事[2]500万円
▽鬼怒グリーンパーク(宇都宮市ほか)=[1]休憩所更新工事[2]250万円
▽中央公園(宇都宮市)=[1]ポンプ更新工事[2]570万円
▽那須野が原公園(那須塩原市)=[1]電気設備更新工事[2]1億1900万円
▽日光田母沢御用邸記念公園(日光市)=[1]空調設備更新工事、竹垣更新工事[2]2000万円
▽日光だいや川公園(日光市)=[1]電気設備更新工事[2]480万円
【防災】
▽那須野が原公園(那須塩原市)=[1]駐車場更新工事[2]3000万円
▽とちぎわんぱく公園(壬生町)=[1]詳細設計、駐車場大区画化工事、進入路整備工事[2]1億3700万円