調整池築造に24億円 工事は25~27年度 補正予算で債務負担 (宮城県 名取市小山地区)

[2025/6/13 宮城版]
 名取市は小山地区に雨水調整池の築造を計画しており、6月補正予算案に債務負担を追加設定し、2027年度までの工事費24億円を措置した。施設は貯留量7500立方m規模の地下式・コンクリート造とする。築造工事は一括し、本年度に発注する想定で、現在、積算などを進めているところ。雨水幹線の工事は、調整池と一部並行し、27年度の着工を目指す。

 債務負担は、下水道事業会計1号補正予算案に設定。開会中の市議会6月定例会に追加提案する。期間は26~29年度まで、限度額が24億円。25年度の工事費は当初予算に計上済み。発注時期については調整中。

 新設する小山調整池は、飯野坂地区の大雨対策の一環として築造する。建設地は第一中学校のグラウンド南側の敷地で、地下式、箱型のコンクリート造とし、深さが最大6m、貯留量7500立方mの規模とする。設計は水環境プランニング(名取支店・名取市)がまとめた。工事発注時期は、当初8月ごろとしていたものの、ずれ込む見通し。

 飯野坂地区は大雨が降ると地区を流れる館腰承水路の流下能力を超えてしまい、水路北側の市街地で浸水が発生している状況。そのため、調整池で雨水を一時的に貯留させ、承水路への流出を抑制することで被害軽減を図る。対象の排水区は手倉田第7.8排水区となる。

 調整池の整備に伴い、雨水幹線の新設も計画している。小山1丁目から県道愛島名取線に沿って開削工法で新設し、調整池まで水を導く。整備延長は約300mを見込む。こちらの工事は、調整池本体工事の進捗に合わせながら、27年度から複数年をかける想定だ。

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