工事費に45.3億円 新中央図書館 来年度から2カ年で施工(ひたちなか市)

[2025/6/27 茨城版]
 ひたちなか市は、新中央図書館の建設計画で、山下設計(東京都中央区)による基本・実施設計の策定作業を進めている。このほど基本設計をまとめ、意見の募集を開始した。基本設計によると、建設規模はRC造一部S造2階建て延べ約4500平方m(建築面積約3500平方m)で計画。工事費には外構工事を含めて総額45億3000万円を投じる。実施設計は本年度中にまとめ、26-27年度で工事を進める。完成後は引っ越しなどを経て、28年度中の供用開始を目指す。

 建築計画では、建屋1階の吹き抜けとなった中央部に一般書架エリアを配置。その周囲に児童書と絵本を分けた児童書架エリアや雑誌・新聞エリア、多目的エリア、飲食・休憩エリアとティーンズエリア、管理エリアなどを設置する。2階には郷土資料・参考図書エリア、読書室、学習エリア、公開書庫などを配置する計画だ。

 収蔵可能冊数は約40万冊、座席数は約450席。エレベーターを設置し、省エネレベルはZEB Ready適合を予定する。駐車場は建物の南側と西側に約120台を確保し、駐輪場は約80台分を整備する。

 工事費は、本体工事(建築、電気設備、機械設備、家具什器など)に41億7400万円、外構工事(駐車場、駐輪場、広場、園路など)に3億5600万円を見込む。このほか別途工事として、造成や地中障害撤去、土壌汚染調査や撤去などが予定されている。

 新中央図書館は、1974年建築の現施設(S造2階建て延べ1868平方m、蔵書数約24万冊)の老朽化やバリアフリー化の課題などから計画。18年度には基本計画を策定し、施設規模を定めたほか、建設候補地として4カ所を選定した。

 その後、建設地の絞り込みなどを進めていたが、新型コロナウイルスの影響や社会情勢の変化などから基本計画の見直しを実施。当初計画から施設規模を縮小するなどコスト削減を図ったほか、図書機能のほかに「遊びと学び」の場を確保するなど、複合化も視野に入れた検討も行った。

 建設地は、周辺に文教施設が立地する東石川第4公園グラウンド(石川町、敷地面積約3万平方m)の一部に決定。敷地内にある市営石川町プール跡地(約9000平方m)を活用する。本年度は横建工業・西野工業JVの施工により、プールの解体工事が進められている。

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