5年間で20橋補修 本年度から/橋梁の長寿命化(宮城県 登米市)
[2025/7/9 宮城版]
登米市は、橋梁の長寿命化修繕計画を更新した。2025~29年度の5年間で20橋を補修する計画だ。本年度はPC橋の大江橋と下田中橋を補修するほか、桜庭排水19号橋と善王寺前4号橋の補修設計業務を大日本ダイヤコンサルタント(東北支店・仙台市青葉区)に委託する。26年度は4橋の補修工事と7橋の補修設計、27年度は5橋(1橋は26年度からの2カ年施工)の補修工事と2橋の補修設計、28年度は9橋の補修工事、29年度は1橋の補修工事を予定している。
本年度に補修工事を予定している大江橋と下田中橋は、ともにPC橋。迫町で河川をまたいでいる。橋ごとの2件に分け第2四半期に一般競争入札で発注する見通し。工期は2件とも約6カ月。
大江橋は橋長が12.8m、幅員が9.6m。上・下部工の補修を計画しており、対策費用が5610万円。
下田中橋は橋長が13.6m、幅員が8.4m。下部工を補修する計画で、対策費用が7080万円。
26年度に補修工事を予定しているのは、白鳥こ線道路橋、新田歩道橋、戈助橋、御陣場橋の4橋。白鳥こ線道路橋は豊里町で道路をまたいでおり、27年度までかけて補修する見通し。残り3橋は迫町にあり、新田歩道橋が道路、戈助橋と御陣場橋が河川に架かっている。
白鳥こ線道路橋は橋長17m、幅員4.4mの鋼橋で、橋面、高欄、桁、上下部工を補修する。対策費用は2億0370万円。
新田歩道橋は橋長77.3m、幅員2.5mの鋼橋で、橋面、桁、下部工を補修する。対策費用は1100万円。
戈助橋は橋長9.1m、幅員4.8mの溝橋で、下部工を補修する。対策費用は3290万円。
御陣場橋は橋長8m、幅員9.2mのRC橋で、上・下部工を補修する。対策費用は7550万円。
27年度に補修工事を予定しているのは、白鳥こ線道路橋のほか、栃の木橋、桜場排水19号橋、善王寺前4号橋、橋向橋。
栃の木橋は橋長12.5m、幅員4.2mの鋼橋。東和町で河川に架設されている。補修するのは桁と支承部で、対策費用が2300万円。
桜場排水19号橋は橋長9m、幅員2.5mのPC橋。中田町で河川をまたいでいる。補修対象は桁と下部工で、対策費用が2500万円。
善王寺前4号橋は橋長8.9m、幅員4mの鋼橋。米山町で河川に架かっている。桁と下部工の補修を予定しており、対策費用が2500万円。
橋向橋は橋長42.6m、幅員7mの鋼橋。石越町で河川をまたいでいる。上下部工の補修を想定しており、対策費用が1000万円。
28年度に補修を予定しているのは、天神前橋、蟹不動橋、姥沼排水10号橋、姥沼排水9号橋、姥沼排水3号橋、姥沼排水11号橋、舟越排水路2号橋、皮袋橋、佐辺野橋。
天神前橋は橋長12.9m、幅員3.6mのRC橋。蟹不動橋は橋長8.2m、幅員4mの鋼橋。2橋とも東和町で河川に架設されおり、天神前橋が上下部工、蟹不動橋が上部工を補修する見込み。天神前橋は撤去や架け替え、蟹不動橋は撤去も検討する。
姥沼排水10号橋、姥沼排水9号橋、姥沼排水3号橋はいずれも橋長と幅員が3.6mのPC橋。姥沼排水11号橋は橋長4m、幅員3.3mのPC橋。いずれも中田町で河川に架かっている。
舟越排水路2号橋は橋長6.4m、幅員4mのPC橋。迫町の河川をまたいでいる。皮袋橋は橋長27.7m、幅員4mの鋼橋。登米町で河川に架設されている。佐辺野橋は橋長45m、幅員2.7mの鋼橋。東和町で河川に架かっている。
皮袋橋は下部工と桁の補修、それ以外の6橋は上下部工の補修、または架け替えを検討する。
29年度に補修を予定しているのは橋長77.5m、幅員5mの野谷地橋。鋼橋で南方町の河川に架かっている。上部工の補修で対策費用が5000万円。
設計については、25年度に桜場排水19号橋と善王寺前4号橋の2橋分、26年度に姥沼排水10号橋、姥沼排水9号橋、姥沼排水11号橋、舟越排水路2号橋、皮袋橋、佐辺野橋の6橋分を委託する見通し。
本年度の2橋分については「桜場排水19号橋外橋梁補修設計業務 」として6月30日に一般競争入札を開札し、大日本ダイヤコンサルタントが795万円で落札した。
なお、昨年度は栃の木橋、天神前橋、蟹不動橋の補修設計業務を一括してアジア共同設計コンサルタント(仙台事務所・仙台市青葉区)に委託した。
市が長寿命化修繕計画の対象としている橋梁は3月末時点で1212橋あり、建設後50年を経過した高齢化橋梁は8%だが、10年後には約70%に達する見込み。