巴川で築堤工事 主要事業 水戸神栖線の道路改良推進(県鉾田工事)
[2025/730 茨城版]
県鉾田工事事務所(松本隆弘所長)は、本年度の主要事業をまとめた。道路関連では水戸神栖線や国道355号牛堀麻生バイパスの道路改良舗装工事を進めるほか、大竹鉾田線で道路詳細設計に着手。河川関連では巴川の築堤工事や地盤改良工事を予定する。このほか、鹿島灘の粗粒材養浜工事、行方市富士下などの急傾斜地崩壊対策工事、鹿島灘海浜公園の維持管理工事などを行う。
水戸神栖線では玉造甲工区・井上工区、井上藤井工区、手賀工区の3工区の整備を推進。鹿行地区を縦貫する幹線道路であり、歩道設置などを実施する。
このうち、玉造甲工区・井上工区では用地補償を計画。事業は1996年度に開始し、全体計画は延長2360m(幅員15/6.5m。総事業費は14億円。2024年度末の事業費ベースの進捗率は9%としている。
井上藤井工区では流末測量設計を実施する。事業は1996年に開始し、全体計画は延長1180m(幅員15/6.5m)。総事業費は7億8000万円で、進捗率は79%。
手賀工区では道路改良舗装工事と道路詳細設計を進める。事業は2017年度開始で、全体計画は延長2100m(幅員15/6.5m)。総事業費は9億円を見込み、進捗率は65%。
国道355号牛堀麻生バイパスでは道路改良舗装工事を予定している。行方市麻生などで十分な幅員が確保されていないことを受けてのもので、国道51号から県道水戸鉾田佐原線までの約5km(同事務所管内約2.5km)でバイパス整備を進めている。事業は1997年に開始し、全体計画は延長10.86km(幅員25/14m)。総事業費は180億円と試算しており、管内の進捗率は79%。
県道大竹鉾田線では道路詳細設計を進める。鉾田市の市街地と国道51号、鹿島灘を結ぶ幹線道路で、東関東自動車道水戸線などとのアクセス向上のためバイパス整備を進めている。事業は2020年度に開始し、全体計画は延長1820m(幅員12/6・5m)。総事業費は31億円で、進捗率は5%。
河川では巴川の築堤工事と地盤改良工事を実施する。現況は河道が狭く沿川で浸水被害が発生している。事業は1995年に開始し、全体計画は延長4840m。総事業費は62億円を想定。進捗率は88%。
海岸浸食対策事業では鹿島灘の粗粒材養浜工事を予定。美しく豊かな自然環境を守るためのもので、県はヘッドランドの整備や養浜などの対策を進めている。事業は89年度に開始しており、全体計画はヘッドランド17基、養浜145万5000立方m。総事業費は198億円で、進捗率は38%としている。
急傾斜地崩壊対策事業では行方市富士下などの対策工事を行う。全体計画は危険区域74カ所(行方市49カ所、鉾田市25カ所)で、進捗率は89%(66カ所完了)。このほか、土砂災害防止法に基づく区域指定なども引き続き実施する。
鹿島灘海浜公園事業では維持管理工事に取り組む。事業面積は27haで、現在は休憩棟やピクニック広場、ボードウォークなど20.6haが開園。県は公園施設の改築や更新を進めている。
鉾田工事事務所は行方市と鉾田市の2市を管轄。道路や河川、海岸、急傾斜地、公園などの整備・維持管理を行っている。