管理棟建替や耐震化 川田水再生センター 15年間で520億円試算(宇都宮市)

[2025/8/7 栃木版]

 宇都宮市は、川田水再生センターの強靭化事業を進めている。市下水道管理課によると、2026年度から管理棟の建て替え等の設計に着手し、26年度から29年度までの4カ年で管理棟や沈砂池ポンプ棟の建て替えを行う。このほか、汚泥棟は建て替え、汚水処理施設は耐震補強と一部建て替えを実施する。事業期間は2026年度から40年度までの15年間とし、概算事業費は520億5800万円と試算している。

 市は下河原水再生センターの老朽化に伴い、汚水処理機能を川田水再生センターへ部分統合する。統合先となる川田水再生センターは、供用開始から約50年が経過して施設の老朽化が進み、重要施設の耐震性能も確保されておらず、田川の浸水想定区域内に立地して浸水被害のリスクがある。このため、老朽化対策、耐震性能や耐水性の確保に加え、汚水処理の効率化や脱炭素化の推進を図るため、施設の再整備を実施する。

 川田水再生センターで汚水処理を継続しながら整備を進めるため、再整備にあたっては隣接する旧食肉地方卸売市場跡地を活用する。管理棟(事務室、監視制御機能、非常時自家発電機能など)、沈砂池ポンプ棟、汚泥棟は耐震補強が困難であることから、隣接跡地に建て替えを行う。

 また、汚水処理施設(9系列)のうち、耐震補強が可能な6系列は現地で耐震補強を行い、困難な3系列は隣接跡地に建て替えを実施する。

 整備スケジュールは、隣接跡地での管理棟や沈砂池ポンプ棟の建て替えを26年度から29年度に、汚水処理施設を27年度から35年度に整備する。汚泥棟の建て替えは、34年度から38年度までの期間で実施する。また、現敷地内での沈砂池ポンプ棟の建て替えは32年度から36年度に実施し、施設の耐震補強は35年度から40年度にかけて行う計画となっている。

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