大平工区の工事着手へ 事業概要 81カ所で約23億円執行(烏山土木)

[2025/8/19 栃木版]

 県烏山土木事務所の2025年度の事業概要によると、箇所数は計81カ所で、事業費は約23億円を計画する。内訳は、道路・街路事業が52カ所に約18億円、河川・砂防事業が29カ所に約5億円となる。本年度は国道293号の三輪工区や主要地方道那須黒羽茂木線の和見工区の道路改良、新屋敷三号沢の堰堤整備で鋭意工事を進め、一級河川荒川(塩谷)も引き続き河道掘削を実施する。また、順調にいけば国道461号の大平工区や急傾斜の大平I-Bで本年度から工事に着手。このほか、県道小川田野倉線の片平工区と砂防施設の大海沢および急傾斜地崩壊対策事業の溜下IAは調査に着手する。=主要事業箇所は4面

三輪工区や和見工区の工事推進

 本年度の主な事業は、国道293号の三輪工区で引き続き用地補償や道路改良工事を実施する。三輪工区は、全体延長2940mの道路拡幅・歩道設置工事を3つの工区に分けて実施しており、このうち北側の1工区が概ね完了。現在は引き続き南側の2工区を施工するほか、昨年度からその間に位置する3工区でも工事に着手しており、並行して工事を進めている。本年度は、このほど2工区の道路改良工事3件を発注している。

 主要地方道那須黒羽茂木線の和見地内は、車道幅員が狭く設計が屈曲しているうえ河川が近接しており、見通しが悪くすれ違いが困難になっている。このため、延長4700mにわたり幅員を車道2車線と片側歩道の計10.0mに拡幅する道路改良事業を実施しており、本年度は道路改良工事4件を発注する。

 主要地方道那須烏山御前山線の上境工区は、線形が屈曲し幅員も狭く車両のすれ違いが困難なことから、全体延長833.7mの拡幅改良事業を実施している。本年度は、昨年度補正の繰越分で道路改良工事を鋭意進めている。

 国道461号の大平工区は、幅員が狭く歩道も無いためミニバイパスを整備する。延長は1000m、幅員は11.0mで、区間内に橋梁3橋(1号橋:橋長35.8m、2号橋:同26.9m、3号橋:同19.0m)を架設する。本年度は用地取得を進めており、用地がまとまれば一部工事に着手したいとしている。

 都市計画道路3・5・2号山手通りの屋敷工区は、主要地方道宇都宮那須烏山線の現道拡幅と電線地中化事業を実施している。那須烏山市中央一丁目から中央三丁目までの延長約600mで、現状の幅員9.2mを15mに拡幅し、両側歩道と自転車道を設けて電線類を地中化する。本年度は引き続き、用地補償や物件補償を実施する。

 河川の主な事業は、一級河川荒川(塩谷)で東日本台風の災害復旧助成事業で向田工区と小倉・藤田工区の改良復旧を完了させ、引き続き小倉・藤田工区の上流に位置する三箇工区の河川改修を実施する。事業区間は藤田地区の藤田橋から小白井地区の青雲橋までの約3800mで、堤防の嵩上げや河道掘削により流下能力を向上させる。本年3月から河道掘削に着手しており、現在は堤防嵩上げの用地測量を実施しているほか、本年度の渇水期には河道掘削を予定する。

 新屋敷三号沢の事業間連携砂防等事業は南側の堰堤の整備が昨年度までに完了し、本年度は北側の2基目の堰堤の整備工事を予定して6日に開札した。延長50.3mの堰堤工で、357日間の工期で施工する。大平I-Bの急傾斜崩壊対策事業は、このほど用地がまとまり、このあと崩壊土砂防護柵工事を実施する。

 急傾斜地崩壊対策事業の城間I-Cは、避難施設となっている旧武茂小学校の体育館の背後の法面で、全体延長68.8mにわたり補強土擁壁と高さ2mの防護柵を設置する。昨年度から擁壁工に着手し、本年度も擁壁工を実施する。

 本年度に新規事業化するのは、国道293号矢又工区の現道拡幅改良で、I期工区延長1060mに着手する。本年度は、一部北東側の丘陵地に作り直す擁壁の詳細設計を策定する。

 また国道461号の大山田下郷南工区は、大山田下郷工区の南側に連続する260m区間で現道拡幅と線形改良に着手し、本年度は物件調査及び用地買収・補償を実施する。急傾斜地崩壊対策事業の小滝田IAも本年度から交付金事業化し、本年度は詳細設計や地質調査を行う。

 新たに調査に着手するのは、県道小川田野倉線の片平工区と、砂防施設の大海沢および急傾斜地崩壊対策事業の溜下IAの3カ所。本年度は小川田野倉線と溜下IAで平面図化、大海沢で平面図化と概略設計を予定している。

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