ポンプ場2カ所を改築 東松島と石巻の設計一括(宮城県東部下水)

[2025/8/19 宮城版]
 県東部下水道事務所は、東松島市内の矢本ポンプ場と石巻市内の石巻浄化センター沈砂池ポンプ棟を改築する。本年度は改築の詳細設計業務を2カ所一括で一般競争入札(総合評価)により委託する。18日付で入札手続きを公告しており、9月1日まで参加申請書、同2~3日に入札書を受け付け、同4日に開札する。

 矢本ポンプ場と石巻浄化センターは、ともに北上川下流流域下水道の施設。矢本ポンプ場は石巻浄化センターに水を送るために造られた。石巻浄化センターは水処理方式が標準活性汚泥法で、計画処理能力が日量4万8500立方m、流入量(日平均)が同2万2362立方m。

 矢本ポンプ場は東松島市大曲地区にあり、排水能力がポンプ3台で毎秒0.215立方m。建屋はRC造地下2階地上2階建て延べ785平方mの規模。改築設計の対象施設は、流入渠と流出渠の土木施設や、沈砂池・ポンプ室の土木施設と建築施設。

 石巻浄化センターの沈砂池ポンプ室はRC造地下2階地上3階建て延べ5850平方mの規模。ポンプや電気室、送風機などが設けられている。

 今回の業務では、矢本ポンプ場と石巻浄化センター沈砂池ポンプ棟について、耐震改築の詳細設計をまとめる。矢本ポンプ場は耐震診断調査も行う。予定価格は3616万8000円。履行期間は2026年3月16日まで。

 入札の参加資格は県内に事業所があり、建設コンサルタント(下水道)がA等級であることなど。総合評価の技術資料は9月3日まで受け付ける。

砂ろ過棟改築で設計委託へ

 同事務所は、石巻東部浄化センターの砂ろ過棟を改築するため、一般競争入札で詳細設計業務を委託する。入札は9月1日まで参加申請書、同2~3日に入札書を受け付け、同4日に開札し、総合評価で落札者を決める。

 この業務は、砂ろ過棟の建築部分の耐震改築詳細設計をまとめる。併せて、同浄化センターにある水処理施設の流入渠と沈砂池を対象に、耐震診断を行う。予定価格は1932万円。履行期間は26年3月16日まで。

 入札の参加資格は県内に事業所があり、建設コンサルタント(下水道)がA等級であることなど。総合評価の技術資料は提出期限が9月3日。

 同浄化センターは所在地が石巻市魚町。水処理施設は水処理方式を純酸素活性汚泥法から標準活性汚泥法に変更する。これに伴って関連する設備を更新するほか、1.2系最終沈殿池や1.2系最初沈殿池の躯体(RC造)、1.2系反応タンクの躯体と上屋、1.2系送風機室なども耐震改築する。

 本年度は耐震改築に向けた詳細設計業務その1を建設技術研究所(東北支社・仙台市青葉区)、同その2を日水コン(東北支所・同)に委託した。その1は1.2系最終沈殿池、その2は1.2系最初沈殿池と1.2系反応タンク、1.2系送風機室を対象に詳細設計を作成する。履行期間は26年1月30日まで。

 水処理方式の変更詳細設計業務は本年度、その1を日水コン、その2を建設技術研究所に委託した。その2業務は中央監視設備や分配槽可動堰、最初沈殿池、最終沈殿池を対象に、機械・電気設備の増設や改築を含めた詳細設計をまとめる。履行期間は26年3月16日まで。

 工事は可能ならば来年度から進めたい考え。

 なお、石巻東部浄化センターの水処理施設は、26年の見込み量で、計画処理人口が3万5510人、計画汚水量が日量最大1万5755立方m、計画処理能力が日量1万6600立方mとなっている。

Comments are closed.


Powered by WordPress, WP Theme designed by WSC Project.