野田橋の渋滞対策優先 野田、流山両市を視察(熊谷知事)

[2025/8/20 千葉版]

鈴木市長の案内で野田橋を視察する熊谷知事【上】井崎市長から学校施設について説明を聞く熊谷知事【下】

鈴木市長の案内で野田橋を視察する熊谷知事【上】井崎市長から学校施設について説明を聞く熊谷知事【下】

熊谷俊人知事は8月19日、各地域の実情に沿った施策を展開するため、東葛北部地域の野田市と流山市を視察した。4車線化の検討が進む野田橋で、激しい交通渋滞が発生している状況などを確認した熊谷知事は、「交通の実態などから優先度が高く、埼玉県とも協議しながら事業の進捗を図っていく」と述べ、野田橋周辺の渋滞対策に優先して取り組む考えを示した。

越谷野田線の野田橋では、鈴木有市長の案内を受けながら、江戸川の土手を野田橋の入口地点まで歩き、交通渋滞の状況などを視察。

流山市では、南流山中学校を訪問し、井崎義治市長とともに県立特別支援学校への改修を予定している1、2号館や第2体育館などの施設を見て回った。

視察後には、野田市内で2市の首長らと意見交換会を開催した。

冒頭、熊谷知事は、「現地を見て、よりスピード感をもって取り組んでいかなければならない課題だと認識した」と視察の意義を強調。「要望や意見をしっかりとうかがい、県政に反映していきたい」と述べ、積極的な対話に期待を込めた。

意見交換会は非公開で開催した。野田市は、野田橋の架け替えを含む越谷野田線の4車線化のほか、小児救急医療体制の整備を、流山市は、県立特別支援学校の早期整備のほか、運動公園周辺地区土地区画整理事業の加速化、県立市野谷の森公園の整備を求めた。

意見交換後、取材に応じた熊谷知事は、「県政の中で、各地域の課題を解決していくことが県民意識の向上や地域のポテンシャルを引き上げるためにも重要になる」と指摘し、「有意義な意見交換ができた」と手ごたえを披露。

野田橋について、「周辺交通が集中し、そのために道路がつまってしまっている状況がよくわかった。橋自体も狭く、交通実態などから優先度が高いと思っている」と述べ、「埼玉県とも協議しながら事業の進捗を図っていく」と表明。

南流山中学校の施設を活用した、県立特別支援学校の整備については、「送迎バスの出入など配慮しなければならない課題がある」と指摘し、「施設の基盤はしっかりとしているので、一日も早く開校できるよう知恵を巡らしていきたい」と述べ、早期整備に意欲を示した。

熊谷知事は今年3月の再選後、5月に海匝地域、今月4日に長生地域を視察している。

Comments are closed.


Powered by WordPress, WP Theme designed by WSC Project.