9月補正予算 がんセンター駐車場整備に債務15億円(千葉県)
[2025/8/23 千葉版]
千葉県(熊谷俊人知事)は22日、9月補正予算案を発表した。県がんセンター(千葉市中央区)の駐車場整備に着工するため、限度額15億7700万円の債務負担を設定している。新たに大規模地震発生時の交通シミュレーションに着手するほか、いすみ鉄道の復旧に向けた補助を増額する方針だ。
一般会計の予算規模は78億9300万円。新規事業をみると、大規模地震発生時における交通シミュレーション事業に2700万円を配分。発災時に道路交通が途絶するリスクを把握し、円滑な物資輸送や迅速な避難行動の検討を進めるため、シミュレーションに着手する。
新規事業ではこのほか、「エアポートシティ」ブランディング推進事業(4250万円)、千葉県落花生導入150周年事業(500万円・債務負担2000万円)などを盛り込んでいる。
いすみ鉄道の基盤維持費補助では1億5000万円を計上。2024年10月の脱線事故を受け、いすみ鉄道の早期復旧を図るため、関係市町と実施している施設の維持・修繕などの経費を増額する。
ちばの園芸高温対策緊急支援事業に2億円を計上。夏季の気温が急速に上昇し、県内の園芸作物に被害が出ている状況を踏まえ、高温対策に資する機械・装置の導入に対して助成する方針だ。
特別会計では、がんセンター駐車場整備事業で限度額15億7700万円の債務負担を設定。駐車場の早期整備に向け、工程を見直した結果、2026年度に予定していた工事の一部を前倒し、年度内の着工を目指す。
隣接する旧衛生研究所(RC造5階建て延べ5057平方m)を解体し、その跡地に駐車場を整備する計画。面積は約8200平方mで、330台分の駐車スペースを確保する方針だ。解体工事の実施設計は一級建築士事務所中本設計(習志野市)が担当している。
港湾整備事業で7000万円を追加する。千葉港中央埠頭で事故により利用を停止している海上コンテナ荷役用ガントリークレーン1号機の設備補修を進めていく。