圏央道の全線開通を 県民大会で決議採択(千葉県)
首都圏中央連絡自動車道建設促進県民会議の総会と県民大会が25日、千葉市内で開かれた。2026年度の全線開通や暫定2車線区間の早期4車線化を求める決議文を採決した。秋ごろに国や関係機関、本県選出国会議員に対して要望活動を実施する方針だ。
県民会議は、圏央道の整備促進を図るため、1991年に発足し、官民89団体で構成。代表世話人を佐久間英利・県商工会議所連合会会長、諸岡靖彦・成田商工会議所会頭、有馬資明・県経済同友会代表幹事が務める。
諸岡代表世話人は、「圏央道の全線開通まであと一歩というところまで来ている。しっかりと開通を見守っていきたい」と話し、参加者に協力を求めた。熊谷俊人知事は圏央道の全線開通を見据え、企業立地が進んでいる状況を報告し、これからも圏央道の整備が進むよう、最大限協力していく考えを示した。
多数の国会議員が駆け付けた。森英介衆院議員、小林鷹之衆院議員、岡島一正衆院議員、谷田川元衆院議員、藤巻健太衆院議員、水沼秀幸衆院議員、矢﨑堅太郎衆院議員、安藤じゅん子衆院議員、小池正昭衆院議員、岡野純子衆院議員、猪口邦子参院議員、小西洋之参院議員、青木愛参院議員、小林さやか参院議員らが登壇し、圏央道整備の必要性を訴えた。
県民大会では、国土交通省千葉国道事務所の堤啓所長が圏央道の整備状況を説明。県内唯一の未開通区間となっている大栄・松尾横芝間(18・5km)は、26年度の供用開始を目指して工事が進められている。おおむね順調だが、土の性状により、盛土の作業能力が低下しているため、改良ヤードや改良機を追加し、作業能力の回復を図っていることが報告された。
意見発表の後、県銀行協会の渡辺悟専務理事が決議文を読み上げ、全会一致で採択した。決議では、大栄JCTから松尾横芝IC間について、26年度までの開通に向け、確実に事業を進めることを要望。大栄JCTから多古IC間は1年程度前倒しでの開通を求める。このほか、暫定2車線区間の4車線化、かずさIC(仮称)の早期整備、成田空港周辺の新IC事業化、神崎PA(仮称)や山武PA(仮称)の早期供用などを求めていく。