27年度に新施設着工 宇都宮駅西口大通り南地区 再開発組合が設立総会
[2025/8/27 栃木版]
宇都宮市の宇都宮駅西口大通り南地区第一種市街地再開発事業で、26日に市街地再開発組合(川村壽文理事長)の設立総会が開催された。今後は2026年4月に権利変換計画が認可された後、26年度中に現施設の解体工事、27年度に新施設の建設工事を着工する見通しで、施設の完成は30年度を予定している。総事業費は、概算で250億円を見込んでいる。
現施設解体は26年度に
宇都宮駅西口大通り南地区は、駅前通り3丁目地内のJR宇都宮駅西口駅前広場に面する西側に位置する。この地区は敷地形状が細分化されて、老朽化した建物も目立ち、平面駐車場も存在しているなど、土地の有効活用が十分なされていない状況になっている。このため、立地特性を生かした高度利用と都市機能の更新を行い、都市居住の促進、賑わいの創出、歩行者空間の整備などを行うよう、宇都宮駅西口大通り南地区第一種市街地再開発事業に着手することとなった。
宇都宮駅西口大通り南地区第一種市街地再開発事業は、区域面積が駅西口駅前広場の西に隣接する約0.5haで、24年7月には都市計画が決定され、本年8月22日に市街地再開発組合の設立が認可された。事業協力者として再開発計画オフィス(東京都渋谷区)、AIS総合設計(宇都宮市)、フージャースコーポレーション(東京都千代田区)が参加し、市街地再開発事業の検討を進めている。権利者は24人(土地所有者16人、借地権者8人)となっている。
市街地再開発準備組合は事業提案方式による特定業務代行者を募集し、鉄建建設・東武建設特定建設工事共同企業体(JV)を選定した。施設本体の建設工事は同JVが行い、現施設の解体工事は26年度に別個に発注するとしている。
市街地再開発事業では、複合ビルを建設する。複合ビルの敷地面積は約3100平方mとし、RC造29階建ての商業住宅棟(マンション)、S造6階建ての商業業務棟、S造の駐車場棟から構成する、高さ約100m・延べ床約3万6100平方mのビルの整備を計画している。住宅は、279戸の入居を予定。基本設計は、AIS総合設計(宇都宮市)が担当した。
マンションは眺望を考慮して西側の田川沿いに設置し、商業業務棟は東側の駅側に設置して賑わいあるまちなみを形成する。商業業務棟には、飲食や医療等の入居を検討している。
マンションの1階は北側に住居者用のエントランス、大通り沿いの南側に店舗を配置する。2階は、将来ペデストリアンデッキが駅前に整備された時に接続できるようにデッキを整備し、サブエントランスとして活用する。3階には駐輪場を配置し、緑化や景観等については大通り沿いに大きめの樹木を植樹して、駅側に面した箇所はガラスのバルコニーや植栽を設ける。