県庁舎の再整備検討 有識者会議が初会合(千葉県)
[2025/9/3 千葉版]
千葉県庁舎の再整備を検討する有識者会議の初会合が2日、千葉市内で開かれた。将来を見据えた、一体的で効率的な県庁舎の再整備を進めていくため、建て替えや大規模改修など、整備の方向性を検討する。基本構想・基本計画策定支援業務は日建設計(東京オフィス・東京都千代田区)が担当している。
会議の名称は「千葉県県庁舎等再整備基本構想・基本計画検討会議」。委員は柳澤要千葉大学教授、林立也千葉大学准教授、指田朝久東京海上ディーアール主幹研究員、磯野綾千葉工業大学助教の4人で構成し、座長に柳澤氏が就任した。
千葉市中央区の県庁舎敷地内には、本庁舎、中庁舎、議会棟、南庁舎、南庁舎別館の5棟の建物がある。今後、10年から20年の間に建て替えや大規模改修の時期を迎えるため、県庁舎の一体的で効率的な整備が必要となっている。
本庁舎は県有建物長寿命化計画を踏まえると、大規模改修による対応が考えられるため、現敷地を中心とした再整備を想定している。再整備に当たり、現在の課題を踏まえながら、県庁舎のあるべき姿や将来の変化も見据え、検討していく。
初会合では、これまでの調査結果を報告。老朽化が著しいため、建て替えを想定している南庁舎別館以外の本庁舎、中庁舎、議会棟、南庁舎の4棟について、整備の方向性などを話し合った。
委員からは「隣接する羽衣公園の敷地を活用してはどうか」「次の建て替えを見据えた施設整備を」「都川の水害リスクを考慮すべき」など、さまざまな意見が出された。
基本構想・計画については、基本理念や整備概要などの検討を本格化し、中間案をとりまとめる。その後、必要な機能や規模、事業手法などを整理し、2026年度末の策定を目指している。
既存施設の構造・規模は、本庁舎がS造地下2階地上20階建て延べ3万3476平方m、中庁舎がSRC造地下1階地上10階建て延べ2万3532平方m、南庁舎がSRC造地下1階地上10階建て延べ8526平方m、南庁舎別館がSRC造地下1階地上6階建て延べ7871平方m、議会棟がSRC造地下1階地上9階建て延べ1万0280平方m。