来年度から岸壁本体工 地盤改良を8日公告 気仙沼漁港の大水深岸壁(宮城県)

[2025/9月4日 宮城版]
 県は「気仙沼漁港マイナス7.5m岸壁整備工事(その3)」の一般競争入札を8日に公告する。気仙沼漁港で地盤改良工などを施工する工事。参加対象は土木一式がS等級の事業者。発注予定では概算工事規模は6億円弱。工期は約6カ月。開札日は10月2日。来年度には岸壁の本体工事を発注する予定だ。

 地盤改良は水深7.5mの大水深岸壁を新設するために行う。その3工事は、施工延長が気仙沼市潮見町他の141mで、計994本の貫入(セメント改良)による地盤改良を行う。

 大水深岸壁は延長が334mで、気仙沼市魚市場の南端から、既存の商港岸壁の北端までにかけて整備する。タイプは二重矢板式や控え矢板式。海面を埋め立てて築造し、既存岸壁に擦り付ける。埋め立ての面積は6410平方m、土量は約4万8000立方mを見込んでいる。

 全体完成は2027年度としているが、30年度までに変更する予定。概算事業費は計画段階で42億円だが、確実に増える見込み。

 工事は地盤改良から進める。初弾工は小野良組(気仙沼市)に発注した。施工延長は23.1mで、地盤改良工として209本の貫入を行うほか、既設護岸の撤去工や仮設工を施工する。これから本格的に現地で工事を進める。

 第2弾工は4日に一般競争入札を開札して施工者を決める。工事内容は捨石や構造物の撤去と、3278立方mの敷砂など。予定価格は1億2844万3000円。工期は26年3月27日まで。

 岸壁の本体工は発注ロットをどのようにするかこれから決める。

 大水深岸壁の詳細設計業務はアルファ水工コンサルタンツ(仙台事務所・多賀城市)、測量業務はダイワ技術サービス(仙台市宮城野区)、地質調査業務はテクノ長谷(仙台市青葉区)に委託した。

 大水深岸壁の背後地には、気仙沼市が新しい荷さばき施設を新築する。

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