診療所を来年3月着工 足尾双愛病院跡地 診療所とデイサービス開設(日光市)
[2025/9/9 栃木版]
日光市は、閉院の決まった足尾双愛病院を改修して、新たに(仮称)足尾診療所と(仮称)足尾デイサービスセンターを開設する。現在は、用途変更に伴う改修工事の実施設計を池澤設計・空間構築特定JVで実施しており、診療所は11月末まで、デイサービスセンターは2026年2月上旬までに完了させる予定。その後、診療所は26年3月から12月まで、デイサービスセンターは26年4月から27年1月までの期間で改修し、27年4月の開設を目指す。先行する診療所は、9月補正予算で診療所事業特別会計の施設整備費に総額2億2800万円の継続費を設定した。
足尾双愛病院は、日光市足尾町に1980年に開院された病院で、特定医療法人双愛会が運営する。グループホームと介護老人保健施設を併設し、地域医療のほか過疎地域の地域福祉の一端を担っていたが、経営悪化と人手不足から廃止されるため、跡地に市が新たに足尾診療所と足尾デイサービスセンターを開設する。
足尾診療所は、診療体制が内科と小児科、外科の医師2人体制で、12月29日~1月3におよび国民の休日除く月曜日から金曜日の午前9時から午後5時までとする。内部には、診察室と処置室各2室のほか、調剤室やレントゲン室などを配置。改修にあたっては、必要な医療機器を整備し、電子カルテを導入して業務の効率化を図る。
施設の指定管理者には、地域医療振興協会(日光市民病院)を選定した。同協会は、奥日光診療所と小来川診療所の指定管理者としてへき地診療所の運営に豊富な経験と知識を有し、へき地医療に深く関わっている。また、日光市民病院が足尾地域に最も近い二次救急医療機関であり選定した。
27年4月の開所に向けて、改修工事の実施設計を11月末までに完了させ、改修工事は26年3月から12月までの約10カ月間で実施する。その後、開所準備を27年1月から3月までの期間で実施する。また、今後は日光市民病院との連携が必要となることから、市営バスのダイヤ変更などで他地域とのバランスに配慮しながら調整していく。
一方の足尾デイサービスセンターは、定員が10人で、中央部の食堂兼機能訓練室をはじめ浴室や相談室、調理室などを配置する。今後のスケジュールは、改修工事の実施設計を26年2月上旬までに実施して、改修工事を26年4月から27年1月までの約10カ月間で行う。引き続き、開所準備を27年2月から3月までに実施して、27年4月に開所させる。
指定管理者には、日光市社会福祉協議会を選定した。同協議会は中山間地域(小来川、中宮祠、栗山、西川)のデイサービスセンターの指定管理事業と9事業所の介護保健事業所を運営し、豊富な経験と知識を有しており、関係機関と団体との連携による総合的なマネジメント力を活かして的確な通所介護サービスを提供している。
足尾診療所と足尾デイサービスセンターの詳細は、足尾地域関係者に10月上旬から中旬にも説明する予定。9月の補正予算では、特別会計に診療所事業の施設整備費として総額2億2800万円の継続費を追加し、設計監理委託料40万円と改修工事費1100万円を計上している。