設計プロポを開始 市民ホール 延べ6000平方mで工事費66.7億円(石岡市)
[2025/9/10 茨城版]
石岡市は、複合文化施設(市民ホール)の整備に向けて基本設計に着手する。5日には業務の公募型プロポーザルを公告した。提案上限額は1億0005万円(税抜き)。施設の延べ面積は約6000平方m程度を想定する。外構を含めた概算工事費は約66億7000万円(税込み)。26年度内に基本設計、27年度前半に実施設計を策定し、27-29年度の3カ年で本体工事に取り組む。
市民ホールは老朽化により閉館した旧市民会館の代替施設として整備するもの。建設地はいしおかイベント広場(若宮3-400-4)で、敷地面積2万7482平方m。第一種住居地域に指定しているため、今後用途地域の見直しが必要。また、国分遺跡の範囲内であるため埋蔵文化財調査を実施する。
施設規模は約6000平方mを想定。導入機能として▽メインホール▽サブホール▽市民ギャラリー▽アトリエ・工作室▽音楽スタジオ▽和室▽デジタルスペース▽キッズスペース▽民間テナントスペース▽会議室▽学習スペース▽調理室──などを盛り込む。
このうち、メインホールは800席程度とし、可動式座席を採用。サブホールは平土間形式とし、200席程度の椅子が配置できる規模とする。関連諸室としてはホワイエや楽屋、技術諸室、倉庫などを整備していく。
市民ギャラリーでは市内の文化団体などが地域の芸術文化を発信できる空間を計画。アトリエ・工作室では創作過程やワークショップの作業風景を室外から見学できる視覚的に開かれた空間を検討する。
音楽スタジオは練習などに利用できる空間とし、完全防音化を図る。また、演奏機材の配置や用途に応じた部屋の分割なども想定。
キッズスペースでは幼児や子どもが楽しめる遊具を設置。読み聞かせや紙芝居、伝統的な遊びが可能なエリア、子ども専用のトイレや手洗い場、空調設備や床暖房なども配備する。
このほか、屋外機能で広場や駐車場、駐輪場などを予定。駐車台数は500台程度、駐輪台数は100台程度を計画している。
概算工事費は約66億7000万円で、内訳として施設整備費が約62億円、外構整備費が約4億7000万円。このほか、基本設計を含めた設計費に約5億4000万円、備品購入費に約2億6000万円、埋蔵文化財発掘調査費に約3億1000万円を投じる。基本計画策定業務は横須賀満夫建築設計事務所(水戸市)が担当した。
基本設計業務の参加資格は単体または2-3者JV。単体とJVの代表構成員は一級建築士事務所登録があること。また、10年度以降に座席数500席以上のホール機能を有する施設の設計について、元請けとして完了した実績を求める。
参加申込書は19日まで受け付け、10月3日までに結果を通知。現地見学は6日から10日までとする。提案書は第1次審査が11月14日まで、第2次審査が12月17日までに提出。プレゼンテーションは23日に実施し、年内に優先交渉権者を選定する。契約締結は26年2月以降を見込む。
プロポーザルの問い合わせは駅周辺にぎわい創生課(電話0299-23-7745)まで。