鉄道復旧 千葉県が後押し さらなる施工者検討へ(いすみ鉄道)

[2025/9/13 千葉版]
 千葉県は、脱線事故により運休しているいすみ鉄道について、復旧工事を後押しする。9月補正予算案では補助金を1億5000万円増額する方針。復旧工事は交通建設(千葉支店・千葉市中央区)が施工しているが、できる限り工期を短縮させるため、さらなる施工者を検討している。

 いすみ鉄道は、2024年10月に脱線事故が発生し、運休の状態が続く。木製の枕木が腐食していたことが原因の一つとみられ、枕木の交換やレールの整備などの復旧工事が計画されている。

 鉄道会社は、大多喜高校に通う生徒など、利用者の多い大原駅から大多喜駅までの東側区間を優先して復旧する方針。復旧費用として14億5000万円を概算。このうち工事費は10億円規模を見込んでいる。27年秋ごろの運転再開を目指す。

 現在、大多喜駅から国吉駅までの区間で交通建設が復旧工事を進めており、今後本格化する見通し。できる限り工期を短縮し、早期に運行を再開させるため、施工会社を増やすことについて、関係者と調整している。

 県の9月補正予算案では、いすみ鉄道の復旧工事が最大限進んだ場合を想定し、補助金として1億5000万円を増額している。いすみ、大多喜、御宿、勝浦の関係4市町も県と同額を予算措置する予定だという。

 開会中の県議会で熊谷俊人知事は、1日も早く安全・安心な鉄道として、運行を再開できるよう復旧を進めるとともに、代行バスの運行が確保され、利用者にとって不便が生じないよう、関係市町としっかり連携しながら、支援する考えを示した。

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