仮庁舎移転へ前進 市議会特別委で関連予算案を了承(松戸市)
[2025/9/18 千葉版]
松戸市議会の庁舎整備に関する特別委員会は17日、新庁舎整備事業に伴う補正予算案について審議し、全会一致で可決した。耐震性に不足のある本館・新館の機能を緊急的に仮庁舎に移転するための検討費や、新庁舎の建設場所を比較検討するための業務委託料を計上している。
新庁舎整備事業に伴う補正予算案は、2027年3月末をめどに本館・新館の機能を仮庁舎に移転するなど、新たな方針が示されたことを受け、9月議会に追加で提出された。
仮庁舎移転準備支援業務には3201万円を投じ、仮庁舎移転に伴う関連業務の洗い出しや整理、現庁舎の文書量・什器量などの現状調査を実施する。
仮庁舎設計業務には4059万円を配分し、仮庁舎として移転予定の松戸ビルヂング(事務所棟・商業棟)や都市綜合開発第3ビルなどの建物調査、仮庁舎の設計、什器配置レイアウトの作成を委託する。
一方、新庁舎整備に伴う費用比較等検討業務には3296万円を計上。新庁舎の建設候補地ごと建設費や建設までに要する期間の比較検討資料を作成するほか、新庁舎建替場所検討プロジェクトチームの運営を支援する。プロジェクトチームは任意の懇談会として設置し、委託事業者が選定した学識経験者ら4人程度で構成することを想定している。
仮庁舎への移転経費については、引っ越し費などを含め25~32年の8カ年で53億5278万円を概算している。うち、内装・改修工事費は6億円。
委員からは、「仮移転の経費は、市民の命を守るコストとしてしょうがないと考える」「機能分散により市民に不便をかけないように事業を進めてほしい」などの意見があり、担当課は、「コスト縮減に努め、市民の利便性を損なわないように検討していきたい」と説明、理解を求めた。
採決前には、討論に立った5人全員が賛成する意思を表明した。