熊谷知事が経産・国交省に要望活動 銚子洋上風力の再公募を(千葉県)
[2025/9/20 千葉版]
千葉県の熊谷俊人知事は、選定事業者が撤退した銚子市沖洋上風力発電事業について、経済産業省と国土交通省に対して、要望活動を実施した。確実に事業を完遂できるような公募制度の見直しとともに速やかな再公募を強く求めている。
千葉県の熊谷俊人知事は、選定事業者が撤退した銚子市沖洋上風力発電事業について、経済産業省と国土交通省に対して、要望活動を実施した。確実に事業を完遂できるような公募制度の見直しとともに速やかな再公募を強く求めている。
熊谷知事は、経産省で武藤容治経産相、国交省で安部賢港湾局長とそれぞれ面会。銚子市沖洋上風力発電事業における選定事業者の撤退に伴う要望書を手渡した。
武藤経産相は「今回の撤退は地元の期待を裏切るもの」と述べ、年内をめどに公募制度の見直しを含む、事業環境を整備するとともに、地元の意向を踏まえ、できるだけ速やかに再公募する考えを示した。
県は、国の事業者選定で財務計画が適切と評価されていたため、この評価を信頼するとともに、国のエネルギー政策に貢献する観点からも、名洗港の整備などに取り組んできた。
選定事業者の撤退は洋上風力業界を取り巻く事業環境が世界的に大きく変化したことなどが要因となっているため、熊谷知事は、インフレや為替変動、金利上昇などがあっても、確実に事業を完遂できるような制度の見直しを要望した。
県は、地元と選定事業者が取り組んできた漁業共生や地域振興の取り組みを継続し、銚子地域の未来づくりをどのように進めていくのかを検討するため、今月12日に 「銚子地域の未来創造会議」を設置した。
熊谷知事は、撤退という結論だけでは済まされず、選定事業者には地元への責任を果たす必要があると指摘し、国が選定事業者に対して働きかけるよう求めている。