国補公共に55.6億円 道路・河川など債務負担行為14件(県補正予算)
[2025/9/25 茨城版]
大井川和彦知事は24日の記者会見で、30日開会の県議会第3回定例会に提出する補正予算案を明らかにした。一般会計補正予算案のうち、建設関連では東関東自動車道水戸線整備や田んぼダム整備などの国補公共事業に55億6000万円、大規模下水管路特別重点調査事業に1億5600万円を計上。公共工事の平準化を目的に、債務負担行為として常陸那珂湊山方線整備など14件を盛り込んだ。
国補公共事業の主なものでは、直轄事業負担金として東関東自動車道水戸線など5カ所を含む高速道路ネットワークの整備促進に24億3600万円、久慈川など10カ所の国管理河川の堤防整備などに12億2400万円を確保する。
田んぼダム整備に係る落水ますの設置、畦畔の補強には1億円を追加。近年の頻発・激甚化する水害リスクの増大に備え、流域治水や内水氾濫対策を図る。
大規模下水道管路特別重点調査事業では、1億5600万円を新規計上した。ことし1月に埼玉県八潮市で発生した下水道管路の破損事故を受け、事故の防止と県民の安心安全のため下水道管路の特別重点調査を実施する。霞ヶ浦常南・湖北流域下水道、那珂久慈流域下水道、鹿島臨海都市計画下水道の合計41kmが対象。設置・改築から30年以上が経過した内径2000mm以上の管路について、テレビカメラによって腐食、たるみ、破損などを診断する。
一般会計には123億3800万円を追加。総額を1兆2765億1200万円とする。また、発注の平準化を図るため、新たに債務負担行為14件を設定している。
以下、債務負担行為の内容は次の通り(▽事項=[1]事業内容[2]限度額)。
【一般会計・新規】
▽地方道路整備工事=[1]常陸那珂湊山方線、那珂市額田南郷地内ほか1カ所の地方道路整備[2]2億円
▽県単道路緊急修繕工事=[1]茨城鹿島線、鹿島市中ほか16カ所の舗装修繕[2]9億4000万円
▽県単道路植栽管理工事=[1]道路の植栽管理[2]9億円
▽県単道路維持工事=[1]道路の路面清掃[2]8000万円
▽橋梁点検業務=[1]鉄道・高速道路を跨ぐ道路橋の定期点検[2]1億6000万円
▽電線共同溝整備工事=[1]上水戸停車場千波公園線、水戸市大工町地内ほか2カ所の電線共同溝整備[2]1億5000万円
▽県単交通安全施設工事=[1]道路の交通安全施設[2]1億2000万円
▽国補河川改修工事=[1]中丸川、ひたちなか市東石川地先の河川改修[2]2億円
▽海岸保全施設整備工事=[1]鹿嶋海岸、鹿嶋市荒野地先ほか1カ所の養浜[2]8000万円
▽県単水辺空間づくり河川整備事業工事=[1]前川、潮来市潮来地先の河川堤防護岸の修景[2]500万円
▽港湾統合補助事業工事=[1]鹿島港の浚渫に係る工事[2]9900万円
▽県立学校校舎賃貸借=[1]県立美浦特別支援学校の増築校舎に係る賃貸借[2]6億8000万円
【同・変更分】
▽地方道路整備工事=[1]国道123号、城里町御前山地内の地方道路整備[2]19億円
【特別会計】
▽茨城港常陸那珂港区機能施設整備工事=[1]茨城港常陸那珂港区のふ頭用地整備および荷役機械整備[2]6億円