鎌スタ跡地の活用検討を日ハムと協議 球場取得は困難(鎌ケ谷市)

[2025/9/25 千葉版]

重要な観光資源となっている鎌ケ谷スタジアム

重要な観光資源となっている鎌ケ谷スタジアム

鎌ケ谷市は、移転計画のある鎌ケ谷スタジアム(通称・鎌スタ)について、市が取得することは困難との見解を示した。将来の跡地利用については、北海道日本ハムファイターズ側と、市の意向を確認しつつ両者で協議をしていくことで合意しており、市にとって有効な跡地利用を検討し、早期に一定の方向性を見出すことにしている。

球団事務所は7月、鎌ケ谷市のファーム施設を北海道へ移転する意向を表明していた。移転の理由として、1軍と2軍が離れているなど、チーム運営上の課題などを挙げている。移転時期は2030年代。

市が、周辺の路線価を参考に概算した土地の取得費用は約15億円となる。

建物の取得費用のほか、維持管理費として年間約5000万円~6000万円、大規模修繕費として1億円を超える費用が見込まれることから、市が取得費用や維持管理費などを負担することは大変難しいとしている。

将来の跡地利用については、球団との意見交換で、市の意向を確認しつつ協議をしていくことで合意しており、仮に移転となった場合には、市にとって有効な跡地利用となるよう協議を進めることにしている。また、モニュメントを残すことについても両者で検討する。

芝田裕美市長は、「球団とは、移転が確定した場合でも引き続き連携を深め、新たな歴史をともにつくっていくことで合意をしているので、その合意が形あるものになるように取り組みたい」と話している。

中沢地区の鎌スタは、日本ハムファイターズのファーム球場として1997年3月に開業した。総敷地面積は5万8024平方m、グラウンド面積は1万3512平方m。収容人数は2400人。

建設にあたっては、市が野球場誘致建設助成金として5億円、施設奨励金として3億8394万円を交付している。

大谷翔平選手やダルビッシュ有選手、斎藤佑樹選手ら多くの選手がプロ野球選手としてのキャリアを同球場でスタートさせており、鎌スタは、特産品である梨、市指定文化財の鎌ケ谷大仏とならび重要な観光資源となっている。

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