国道293号で改良 主要事業 浅川の堤防整備と河道掘削(県常陸太田工事)

[2025/9/27 茨城版]
 県常陸太田工事事務所(栗原栄所長)の主要事業をまとめた。道路事業では国道293号常陸太田東バイパス、常陸太田大子線の用地買収や道路改良舗装工事などを予定。河川事業では浅川の堤防整備と河道掘削、里川の樋管設置を進める。橋梁耐震化事業では幸久大橋の耐震補強工事などを実施する。このほか、受託事業として常陸太田市道0139号線の道路改良工事、橋梁工事を行う。

 道路事業のうち、国道293号常陸太田東バイパスでは用地買収や道路改良舗装工事を計画。現道は幅員が狭く屈曲しており、特に市街地では朝夕の通勤時間帯を中心に交通渋滞が起きている。事業は1993年度に開始。全体計画は延長8990mで、これまで5620mが供用済み。総事業費は214億円。2024年度末の事業費ベースでの進捗率は77%としている。

 常陸太田大子線では用地買収と道路改良舗装工事を進める。狭あいな未改良区間が残っているほか、秋の紅葉時期などには竜神大吊橋入口交差点を中心に渋滞。事業は18年度に開始し、全体計画は延長640m。総事業費は10億円。進捗率は86%。

 受託事業の常陸太田市道0139号線整備事業では環境調査と道路改良工事、橋梁工事を実施する。日立市と常陸太田市を結ぶ幹線道路で、県は調査・設計・工事などの業務を市から受託。事業は18年度に開始し、全体計画は延長5050m。

 河川事業のうち、浅川では堤防整備や河道掘削を行う。久慈川合流から副堰橋(常陸那珂港山方線)の区間で越水対策を図るほか、狭窄部の流下能力を確保する。事業は1996年度に開始し、全体計画は延長4100m。総事業費は45億7000万円。進捗率は49.5%。

 里川では樋管設置を予定。治水上の安全を確保するとともに、令和元年東日本台風(第19号)により甚大な被害を受けた地区の堤防整備や河道掘削を実施する。事業は19年度に開始し、総事業費は183億2000万円。進捗率は9%(災害関係予算含む)。

 橋梁の耐震化事業では幸久大橋の耐震補強工事に取り組む。地震時における救急活動や緊急物資の輸送など重大な影響を与えるものについて、必要な整備を進める。全体計画では国道349号三才跨線橋など56橋の耐震化を想定。事業は13年度に開始し、進捗率は82.1%(橋梁数ベース、46橋が完了)。

 常陸太田工事事務所は常陸太田市を管轄。国道293号、県道常陸太田大子線などの幹線道路や久慈川水系里川の整備などを進めるとともに、道路、河川、竜神ダム施設の維持・管理を行っている。

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