小平浪平家を改修 公共建築個別計画案 藤岡と大平は支所複合化(栃木市)
[2025/9/30 栃木版]
栃木市は、計画期間を2026年度から35年度までとする第2期公共建築物個別施設計画の素案をまとめた。主な事業は、栃木文化会館で26~28年度に大規模改修を実施するほか、嘉右衛門町伝建地区拠点施設は駐車場・広場等の整備後に改修を行う。小平浪平生家は27~30年度に整備計画を策定して改修事業を実施し、藤岡総合支所は本年度に整備計画を策定して事業を進める。消防分署の都賀分署と西方分署は統合し、(仮称)北部分署を整備するため26~28年度に工事を実施する。
第2期公共建築物個別施設計画の対象は、学校施設や上下水道施設などの個別施設計画を策定している施設を除く262施設で、存続は178施設、統合・複合化は18施設、譲渡・民営化は13施設、廃止は23施設、その他は30施設と分類した。
施設の保全の基本方針は、目標使用年数がSRC造・RC造・S造で60年、木造で50年とし、長寿命化対策を行うSRC造やRC造は70~80年とする。改修等はSRC造やRC造が20年と60年で中規模改修、40年で長寿命化改修を実施し、木造は20年と40年で中規模改修を実施する。
財政的な視点から長寿命化が必要な施設は、事前診断で確認したうえで改修を実施する。長寿命化対策を行わない施設で相当年数を経過している施設は従来通りの事後保全による維持管理を行うが、災害等で大規模な改修が必要となった場合には機能移転等を含めて検討する。
存続の178施設は、適切な修繕等や予防保全を行う。統合・複合化の18施設と譲渡・民営化の13施設は計画期間内に実施するが、困難な場合は35年度までに調整する。廃止の23施設は計画期間内に解体等の処分を行うが、困難な場合は35年度までに調整する。その他の30施設は、35年度までに方向性を決定する。
市民文化系施設(44施設)のうち、大平公民館は34年度、藤岡公民館は29年度にも、複合化に伴い廃止する。星の町集会所は26年度にも自治会に譲渡し、出流町集会所・四季の森公園学習施設・臼久保公民館・馬宿東公民館も自治会への譲渡を検討する。あいあいプラザは、用途など施設のあり方を検討していく。
新栃木コミュニティ会館・大平榎本集会所・大平伯仲集会所・大平真弓集会所・大平西水代集会所・大平富田集会所・藤岡富吉集会所・藤岡都賀集会所・岩舟下津原集会所・岩舟西根南集会所は、老朽化が進んでいるため廃止や統合を検討する。
栃木文化会館は26年度から28年度の3カ年で大規模改修を行い、岩舟文化会館は適切な維持管理を行う。大平文化会館は34年度、藤岡文化会館は29年度にも複合化に伴い廃止する。
社会教育系施設(18施設)は、大平図書館を34年度目標で複合化を検討する。藤岡図書館と藤岡歴史民俗資料館は、複合化に伴い29年度に廃止する。郷土参考館と西方民俗資料室は、集約・複合化等を検討。旧古久磯提灯店見世蔵と旧下都賀酒造組合事務所は、活用方法を検討する。
スポーツ・レクリエーション系施設(18施設)は、いわふねフルーツパークセンターで29年度以降の民営化を検討する。大平福祉健康センターと岩舟健康福祉センターは類似施設との統合を検討し、渡良瀬の里はその他扱いとなっている。
産業系施設(21施設)は、技能センターの複合化や移転を検討し、農村振興総合センター・大平西地区農村加工所・西方農村婦人の家・藤岡農村加工センター・岩舟町ふるさとセンターは類似施設との統合・集約を行う。
星野生産物直売所は、廃止や譲渡を検討する。西方農産加工所と小野寺ルネッサンスセンターは、利用団体へ譲渡する。大平まちづくり交流センターは、34年度にも総合支所複合化に合わせて廃止する。真名子農産加工所は、26年度にも廃止して解体する。
学校教育系施設(15施設)は、旧皆川中学校と旧寺尾中学校を統合により廃止する。栃木第三小学校給食共同調理場・大宮北小学校給食共同調理場・国府北小学校給食共同調理場は廃止して、本年度から(仮称)栃木東地域学校給食センターの整備に着手した。寺尾小学校給食共同調理場は、中学校の統合に伴い廃止する。
子育て支援施設(18施設)は、保育園が再編、児童施設が集約の検討、学童保育が新設予定の施設も学校の余裕教室の活用などを検討する。
保健・福祉施設(7施設)は、老人福祉センターで統合を検討する。大平地域福祉センターは施設のあり方を検討し、旧西方さくらホームは廃止して解体する。旧小野寺ふれあい館は売り払い、藤岡地域活動支援センターは廃止する。藤岡保健福祉センターは、その他の扱いとなっている。
行政系施設(108施設)は、大平総合支所を34年度、藤岡総合支所を29年度に複合化する。岩舟総合支所は東庁舎の廃止を検討し、唐人福祉センター泉寿園と栃木西部生きがいセンターは老人福祉センターとしての統合を行う。栃木第三コミュニティセンターと栃木第四地区コミュニティセンターは、施設のあり方を検討する。
旧デイサービスセンター真名子は、26年度にも廃止して解体する。元質屋書庫・元吹上出張所(石倉書庫)・防災備蓄倉庫(大平町西野田)・山合教員住宅・道路河川維持課底谷置場・藤岡総合体育館西側倉庫・旧小野寺中学校も、解体を行う。
旧寺尾南小学校は、体育館の解体を検討する。大平車両センターと旧母子健康センターは譲渡や解体を検討し、小平浪平生家と旧静和連絡所は利活用方法を検討する。
消防署分署の都賀分署と西方分署は統合して(仮称)北部分署を整備し、26年度から新築工事に着手する。大平分署は31年度、藤岡分署は35年度に建て替える。旧消防団の栃木第12分団第3部・大平第1分団第3部・岩舟第3分団第2部は27年度以降、大平第1分団第5部は28年度以降に廃止して解体する。
その他施設(16施設)は、旧斎場を26年度に解体する。栃木地区急患センターは施設のあり方を検討し、生出宿里の駅の公衆トイレは譲渡する。
計画期間の主な事業は、大規模改修を行う栃木文化会館で26年度に28億6096万円、27年度に21億4255万円、28年度に21億4255万円を計上した。駐車場・広場等の整備後に改修を行う嘉右衛門町伝建地区拠点施設は、26年度に4356万円、27年度に9076万円、28年度に3億0116万円、29年度に5億0116万円、30年度以降に28億4379万円を計上している。
改修する小平浪平生家は、27年度に470万円28年度に1333万円、29年度に3000万円、30年度に3億5810万円を計上した。藤岡総合支所の整備は26年度に4140万円、27年度に1億5860万円、28年度に3億3600万円、29年度に11億5200万円、30年度以降に13億8200万円を計上する。(仮称)北部分署の整備は、26年度に8億3640万円、27年度に3億2420万円、28年度に1億円を計上している。