掘削土量に4万立方m計画 馬籠川/第2弾工を来月公告(宮城県仙気仙沼土木)

[2025/9/30 宮城版]
 県気仙沼土木事務所は、気仙沼市本吉町において進める馬籠川の河川改修で、掘削土量が約4万立方mに上る計画であることを明らかにした。昨年度は初弾工事として5200立方mの河道掘削工事を発注した。本年度は7000~8000立方mの河道掘削工事を一般競争入札で発注する考え。入札公告は10月27日を予定している。同川の改修では河道掘削以外に、樋門2基の設置や築堤盛土、護岸工事などを進める。

 馬籠川は二級河川津谷川の支流で、まずは津谷川との合流地点から国道346号岩崎橋までの延長約800m区間を改修する。全体完成は2030~31年度ごろになる見込み。

 計画では掘削で河道断面を広げ、樋門を設けるともに、掘削した土を活用して築堤盛土を行い、護岸を整備する。川側は覆土してコンクリートを見えなくする。既存の堤防は一度壊すことになる。

 初弾の河道掘削工事は昨年8月29日に一般競争入札を開札し、村上工業(気仙沼市)が4380万円で落札した。予定価格は4831万1000円だった。

 初弾工事は施工延長が本吉町岳の下地区の231mで、施工内容が5200立方mの掘削工、1400立方mの整地工、仮設工だった。

 掘削や築堤の設計業務はパシフィックコンサルタンツ(東北支店・仙台市青葉区)、樋門1基の詳細設計業務は建設技術研究所(東北支社・仙台市青葉区)に委託した。この樋門は1mサイズのフラップゲートタイプで、延長が15m程度。

樋門2基目の設計を委託へ

 
 同事務所は29日、「馬籠川樋門詳細設計外業務委託」の一般競争入札を公告した。馬籠川の河川改修に伴って設ける2基目の樋門の詳細設計などをまとめる業務で、10月10日まで参加申請書、14~15日に入札書を受け付け、16日に開札する。

 2基目の樋門は1mサイズのフラップゲートタイプで、延長が8m程度。同業務では機械ボーリングや標準貫入試験を行い、樋門1基と延長550mの護岸について詳細設計をまとめる。

 予定価格は3548万1000円。履行期間は2026年3月27日まで。業務場所は本吉町猪の鼻地区他。受注者希望型のBIM/CIM活用モデル業務となっている。

 入札の参加資格は県内に事業所があり、建設コンサルタント(河川、砂防および海岸・海洋)がA等級で、かつ地質調査(土質調査)がA等級であることなど。総合評価の技術資料は10月15日まで受け付ける。

 なお、馬籠川については、岩崎橋から上流の民家が密集している場所で2019年に浸水被害が起きたため、東北開発コンサルタント(仙台市青葉区)に測量設計業務、テクノ東北(同)に護岸の詳細設計業務を委託したほか、河道掘削工事なども行った。

 ただし、この場所は全体計画がないため、あくまでも小規模な対応にとどまっている。測量設計も地元説明のために行っており、将来的に大掛かりな河道掘削や築堤盛土などを実施するならば、全体計画を立ててから改めて詳細設計を委託することになる見込み。

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